PAVELデュオの、フィンとフィン・ポジション
2024.03.03

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この話、ベストポジションはここだ!、という話じゃありません。 こういうことがあるので、あれこれ試しましょう、という話。

PAVELのデュオには2つのモデルがあります。
ひとつは先にデビューした、ダブル・ハピネス。もうひとつは最近カスタムオーダーも多い、リッピング・エッグ。

今日のサンプルはダブル・ハピネス、仙台のクルーS氏からサーフリポートと合わせて面白い話が届きました。
少し前の南岸低気圧とその前後のうねりは、勢いと進路によって波が上がれば日本でも有数のビーチブレイク・仙台新港は、こうして写真で見るのとはかなり違うヘビーな波になります。
大きい日の前後にはあっちで言うファンサーフも何日かあったそうです。

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S氏はこの2週間ばかりクイーバーの中から、6'8"ダブル・ハピネスに乗り込んでいたそうなんですね。
彼、この板はすでに数年前から所有しますが、例によって素晴らしい波乗りを味わえる一方で、どうやら一つ二つの違和感ポイントを見つけていたらしい。

普通、シェイパーがデザインするフィンポジションはそれがフィンボックスであれば、想定されるフィンとのセッティングとしてボックスのフィントラベルの中心とフィンベースの中心を合わせる、つまり真ん中に取り付けるのがニュートラル・ポジションと思っていい。
まして、この板のようにリッチ・パベルが専用フィンをデザインしている(しかもフォイルバランスも)場合はまさにそれ。

で、たいてい私たちは新しい板にはそのポジションから使い始めますね。面白いもんで、よほど妙なことでも起きないと何故かそのまま使い続けることは、これもよくある。
それで何セッションしても不満や違和感がなければそれはそれでいいかも。

S氏、パドル時の少しのテールの落ち着きの無さを感じ取っていてそれがちょっとした違和感で、PAVELボードのクイーバーが充実してる彼は"こんなもんであるはずが無い!"と考え、そこで考えたのがフィンを下げればいいんじゃないかってんでトライ。ところが解決しない。

そこで、今回上がった波では、今まで考えなかったポジション、一番前を試したら、あ〜ら不思議。
パドル時のわずかなテールのふらつきがピタッと止まったばかりか、パドルスピードも上がりテイクオフも全然早くなった。リップもぜんぜんいい。
よく考えりゃ当然かもしれん、てえのもそのふらつきはドラッグにもなっていたわけで、それが解消すれば板は早く・速くなる。

そうなると、この板の元々の美点はそのままに全てがさらに良くなる。

実は私も同じケースを体験していて、私の場合はリッピング・エッグの方で、やはりほんの若干の違和感もS氏のとは違ってテールのわずかな重さ感。
だからフィンを前に出すのはすぐに思いついたので、実行。
そしたらもう、大化け。1インチにも足りないくらいよ! 全然、別物!!

というわけで今日のこの話、PAVELデュオのフィンポジションは一番前がお勧め、ということでは全くありません!
だって例えば板の長さやライダーのスタンスなどの、固有の条件はいろいろな要素があります。

つまり、それが前だろうが後ろだろうが、ポジションの移動を試しましょう、という話。
別に違和感なんかが無くても、遊び半分でも何でも、違うポジションを試してみたらガラッと変わるなんてことは当たり前です。もちろん、これは嫌いだわ、も発見したりします。

これでいいって感じてたけど全然良くなった(好きになった)、なんてこともよく起きますよ。

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