ZINGER、また説明しましょう
2023.10.31

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OLA de ORO SIM、私たちの通称はオラシムなんて言いますが、今日はそのオラシムのバリエーションの一つ、ジンガーです。

このモデルはここに来てもう1段、みなさんからのお問い合わせやオーダーが増えています。
すでにお話しさせてもらった方じゃなければ、まあ見ただけではどんな板なのか想像つかないのは無理も無いので、今日もまた軽く紹介しましょう。

ジンガーの生みの親は今は亡き、マイクー・イートン。
エムズはイートンさん現役時代はやはりEATONボードの輸入元も務めていたので、もちろんその頃がジンガーとの出会いです。

イートンさんのコンセプトはずばり、ツインフィン・ボンザー、と教えてくれました。
ご存知、ボンザーの生みの親はキャンベル・ブロス、イートンさんは育ての親とも言えるデザイナー・シェイパーで、特にディープなスロット・コンケーブを持つボンザー・デザインを突き詰めました。

ボンザーは基本的にシングルフィン由来のデザイン、ジンガーはセンターフィンを取り去りその代わりに2本のつまりツインフィンに分割するというのが発想。
ですからこの特徴的なアップライトなツインフィンと、ボンザーと同じくその外側にこれもまた独特な形状のサイドライナーが取り付くわけです。

実はこのサイドライナーはフィンであることはもちろんですが、むしろレールの補助をする役割。
イートンさんに仕込まれた話からお伝えすると、そのカタチと厚さとフレックス性は独自のものでとてもデザインされています。
さらにジンガーではボンザーとは違うセットを持ちます。
さらにこれ、4本のフィンとも見えるのでクアッドとかツインザーと勘違いされることもありますが、まったく違う。

ジンガーの驚くべき特長は、ターンから生み出されるスピードのゲインとその伸びの強大さ。
その基本的なエンジンパワーは、ボトムの前足下とテールに抜ける後ろ足下の、前例のない圧力差の大きさから生まれます。
さらにそれは見た目の複雑な形状とは裏腹に、板の質量が消えたかのような操作性の軽さと速さの元でもあります。

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そんなジンガーをイートンさんの工房に加わった故ジョー・ボーゲスさんが、彼の生んだボードデザインの革命であるオラオロ・シモンズのプラットフォームにコンボしたのが、オラシム・ジンガーです。

そもそもサーフィンの全てに常識破りな高機能を持つオラシム・シモンズに、ジンガーの特長を加えたわけです。
軽さ軽さ、というと、チョロチョロしたりヒラヒラした動きを思い浮かべるサーファーもいるかもしれませんから、ここはもうひとつ説明を加えるとつまりこの軽さというのは、同じ操作が半分の力で済むということであり、同じ操作なら体感的には倍の動きと速さを生むといった感覚です。

もう一つ言えば、そこにはサーファーの好みという面は別なことになります。
つまり例えばベーシックな波乗り指向を持ち、その感覚範囲の拡張に抵抗のあるサーファーはもっと抑制されたキャラクターを好むかもしれませんね。
同時にベーシックな波乗り指向でも、手持ちのクイーバーのキャラクターの振り幅を歓迎するサーファーなら好きになるはず。
実際には今までに、少なくとも関心を持ってこの板を入手してくれたサーファーならパーフェクトな結果です。

このモデル、サイズレンジの広さも特長で、5台からロングボードサイズまで満遍なく、それぞれのサイズで頭抜けた威力を発揮します。

今日、写真をご覧いただいているのは、どちらもミッドレンジで、6'9" と7'4"。
気になったみなさん、ご相談・オーダーお待ちしてます。なんたってお届けまでの時間は申し訳ないのですが短くありません。
ぜひどうぞ!

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