OZ surfboards, Rabbit
2024.08.17

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山王ファクトリーの主人、高橋健二のブランドがOZ / オズ そのラインナップの中で、"ザ・シングルフィン"と紹介したいモデルがこれ、ラビット。

ご存知のように高橋健次はエムズがお届けするサーフボードたちの来日製作グラスワークを支えているように、日本のベストというだけでなく、リッチ・パベルが"ケンジ・リーブス"と呼んだように世界トップレベルの一角と評されるグラスワーク・マスター。

その高橋健次がデザイン・シェイプからグラスまで完全監修・製作するOZは、健次の板に絶対の信頼を寄せるサーファーの手に渡る素敵な少量生産の鑑。

彼のパーソナリティとしてまず紹介できること、見えた間違いはどんなに小さくても見逃したりそのままにしない。
そしてその基準は、正しく整ったカーブと曲面。

例えば最近、ちょっと面白いことがあって、ある若いビルダーにフィンフォイルについて話していた時のこと。
健次・ほらココ出っぱってるでしょ
彼・いや、わかんないです

見て、触ってほんのわずかな出っ張りを指摘する。
彼はそうしてサーフボードの全てのパートを目と手でスキャンする。

彼自身のサーフボードデザインは限りなくシンプル。それを彼のカーブと曲面造りがサーフボードに生成する、というアプローチ。
サーフボードは曲面の連続と連結だけど、それが本当に高いレベルで整ったサーフボードは数えるほどしか無いというのが現実。
それは明確に気づきづらくても、実はあなたの波乗りを引き上げてくれている。一度そういう板で波乗りを積み上げてから、そうじゃ無い板に乗ると、びっくりしちゃうから。

ところで今日のこれ、ラビット。私も何本か体験してきたけれど、冒頭紹介したように"ザ・シングルフィン"なのだが、しかもぜんぜん退屈なキャラじゃなくて操作や入力に対する動きに反映する"戻り"がすごくダイナミックに活き活きしています。
そこんところがシングルフィンの美点とだけ協調していて、ネガが無い。

今日のこの1本、平均的なこのモデルに比べていくつかの要素を強調したチューニングになっています。
また、マテリアルのテストを兼ねた1本でもあります。
カラーはカカオブラウンとサンドベージュの間を狙ったピグメント、前に乗ってたT1 オーバルから持ってきた。私の趣味であいすみません。

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グロスレジンコートが済んだところで、ウェットサンド・グロス・フィニッシュに向かいます。
その後何人かによって波乗りしてみることになります。

そしたらまたご報告。