沼、じゃなくて、海だな
2024.03.14

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それがなんでも、好き者たちがよく口にしていた"沼"っていうワード、最近はあちこちで言われるけど、私は海だな。もっと広くて深くて綺麗で癒されて、なんたって生命の源。

毎日のようにみなさんといろんなお話をさせてもらう板のこと。
質問やご相談はホントに多岐にわたっていて、お相手させてもらう私も楽しませてもらってます。
カスタムオーダーいただく板の選択やサイズやチューニングのリクエストの読み出しから、グラススケジュールやプロセスのあらゆるところに潜んでいる技と芸。もう書ききれないくらい。

今日はですね、健ちゃんから頼まれた道具、というか画材のことを。

今日紹介している板にはデッキに、私らがよく"ヒゲ"と呼ぶようなレジンパネルが施されて、なおかつそれを囲む"インクのピンライン"が引かれてます。
これ、どちらも単にグラフィックとすればその通りだけど、レジンパネルにはそれにしかないニュアンスと顔があり、インクのピンもそう。

健ちゃんのために私が探しているのは、そのインクのペン。もともと画材。
まあ、この呼び方は日本のサーフボードづくりの現場にあった(てのは、今はほとんどこのテックは絶滅に近い)もので、アフターサンドのサーフェイスに繊細で(とても細いラインに用いる)クリアでビシッとしたピンラインを描くときには不可欠でした。
もちろん私たちはこの手法を今でも度々用いるのですが、それでもそれほど頻度の多いものではない。

で、そのペン先そのものの番手によって太さが決められるので、この技を使うビルダーはいくつかの番手を揃えるのだけれど、これが封を切って使い始めるとあんまり使わないでいるとインクが固まってしまいやすい。それ、もったいないでしょ?
この手法はピンラインを引くラインをマスキングして(他のマスキング作業と同様に、またそれ以上にこの作業が決まってないといけません)テープに沿って均一なラインを描くのですが、これがまたペン先の番手だけに頼っているわけじゃない。
綺麗に均一な太さのラインを描くのは難易度が険しいですよ。
もちろん、パートによっては太さに僅かな狂いが出ればそれも当然アフターケアします。

この細いピンラインもレジンを用いる選択もあるし、私たちはそれも選択することもあります。どんな顔にしたいかによって使い分ける。
もちろんこの細さとニュアンスはアフターサンドのブラシには求めようもない。

例えばこの技の使い手そのものが数えるほどていることから始まって、インクのペン自体が昔に比べて選択肢がグッと限られ始めたのです。
健ちゃん曰く、いつも使ってたのが廃盤になっちゃったんだよぉ、と。
で、私があれこれ探す(場合によっちゃ、試すも含めて)役割を引き受けたんです。
私は絵を描かないので画材については詳しくないのだけれど、どうやら今はそういう手書きの画材のマーケット環境もずいぶん変わっているのかもしれません。

そもそもがこういう色々なグラフィックスを持つグラスプロセスを使い分けてみなさんに提案しているのは私たちですから、以前作った板の姿を気に入っていただいて"あれと同じ感じにして欲しいです"なんて大歓迎で、もちろんそれがどういうものかを私は質問や相談に応じてガイドさせてもらいます。
というのも、例えばオーダー主がそういったどれかとどれかをコンボしたアイデアなんかを持っていても、場合によっては技術的あるいは機能的によろしくなかったりお薦めできないことなどもある時だってありますものね。
でもまあ、それが対面でも電話でも直接ガイドさせて貰えば大抵は気に入ってもらえます。

で、今日のこのインクの話にしても、他にもたっくさんのかっこよくて面白い技の数々。
もちろん、みなさんが知らないことだっていっぱいあるのは当然で、今日のこの板にはフィンエリアのパッチがリクエストによって施してありますが、それとかデッキパッチとかなどもケースによってちゃんと説明すれば、"やめときます!"ってなこともよくあったりもしますし、アイソレジンはそれそのものが少し色を持っているので同じカラーの出来上がりが変わるところも、そこもまた面白いんです。
この、"ケースによって"、というのがもっとも大事でどんなものだって絶対の◯も??も無いんでね、だから何でも相談してください、なんです。
それはプロセス上の必然だったり、機能的にとても大事な要素だったり、単に顔つきだけだったり、もういろいろ。

というように、出来たものを見ただけではわからないことが、それは単に色柄なんて話だけじゃなくて、たくさんあって、ことと次第によっちゃあすでに困難になりつつある事も。

板そのものの事から顔つきの事まで、ぜひどうぞご相談ください。

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