PAVEL, 7'2" Race Tracker custom for Hくん
2024.01.22
レーストラッカー、と言えば、あの世界でも有数のスピードウォールの通り名でもありますから、このモデルの生みの親であるリッチはもちろんそれを掛けたダブルミーニングで名付けたんでしょう。
そういう波のイメージでなら強力なダウンザライン・デザインはそれまでにもいろいろ存在するのですが、このモデルに仕込んだサーフデザインはターンとそのラインにもっと閃きを刺激して違うアイデアにも導くシェイプ。
そういうところは、さすがいかにもリッチらしいです。
この板のそういう性質をキャッチしたサーファーが見せるライン取り、例えばならハイラインを高速で抜けてきた先でちょこっと現れた波の息継ぎで素早くボトムをヒットして、すぐ先に再び出てくるウォールを読んですぐまたハイラインに戻る、というのは手練れの仕業の画なんだけど、そういう時の上がり方がまるで板の前半分主導で吸い上げられるようなそしてそれがフッと軽く素早い仕草と感触がこの板。
だから、しっかり降りるボトムターンの後は速い壁がビャーッと出るようなブレイクでも、上がりを板に頼る気になれます。
まあ、私たちアベレージは五分五分でもね。
だからこの板、ちょっとの見た目は他にもありそうでも、よく見りゃカタチの均整に何かひねりがあるような気がすると思います。
こういう波にいいですよ、だけじゃ収めない。
もうね、洒落てるんだから、リッチさん。まあ当の本人は洒落るつもりでもなくて、いつもの博士の業だからすごい。