リッチ・パベルもめったにTシャツなんかを作ろうとしません。　以前は彼のショップには海そばの店らしくお土産感覚でオリジナルTが色々とあったものですけれどね。

今回プリントしたこのTシャツ、見覚えのある人もいるんじゃないでしょうか。
リッチが板にするサイン、それもいくつかのパターンがあるんですが、私は彼がサインするカスタマーの名前の字体がいつも印象的で書くところを見るのを楽しんでます。

あれは５年か６年前、それで私は、"その感じで何か来日山王製作を象徴するようなものを描いてTシャツにプリントしない？"、というアイデアを話したんです。
リッチは"それ、いいね"と言ったのはいいものの、そういうものをいかにも洒落た感じに描くことはあんまり得意じゃなくて、気が向くとダンボールとかなんかに時々描いたりするのですが、どうもどれもあまり気に入らない様子。

で、その年の制作でアウトラインはカットしたもののトラブルがあって使えなくなってしまったフィッシュのフォーム（使えくても、もったいないので私はキープしておきました）のボトムに、"これに一発勝負で思いついたデザインを描いてみなよ"、とリッチに渡したの。


リッチ、何日経ってもなかなか描かないので、"なんかテキトーに思いつきでいいじゃん、デザイナーさんがそれっぽくウケ線じゃなくてさ、いかにも素人の手作り感でいいじゃん"、と私のイメージを伝えて、そしたら描いたのがコレ。
フォームのボトムに描いたこれをそのまま縮小してプリントデザインにしたんです。

しかもへそ曲がりにはキリが無くて、Tシャツのボディもデニムにしてプリントカラーもボディに同色に近いものにしました。
で、それをショップでPAVELファンの皆さんに販売したわけです。
そういうものですからバカウケするわけではないのですが、リッチの生の雰囲気とこ手作り感が分かってもらえたサーファーに喜んでもらいました。

でまあ、その後はまたそういうものを作ろうなんて話も無しに何年か経ったのですが、今回リッチがウチに来て言うには、"たまに周りの仲良しや仲間がこのTシャツが絶対欲しいって言われるんだよ、今度日本に行ったらなんとか作ってもらないか？！"、と。

んじゃ、その友達や自分たちが着る分に少しだけプラスしたくらいの枚数だけ作ろうか、ってことで今日紹介するコレです。

今回はオーガニックTシャツをボディに選んで、以前作ったようにディープなネイビーのやつと、ミントグリーンをうんと薄くしたようなカラー（写真ではなかなか分かりづらいですが、２枚並んで写した写真と、９月１１日のポストでリッチが着ているのが近いですよ）に、こちらはもうちょいプリントカラーがたったやつの２色。

ほんのわずかな枚数ではありますが、販売させていただきます。
ご希望の方はどうぞお問い合わせください。