Fantastic Acid, ANTISTATIC HULL
2022.11.15

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次に紹介するのは、アンティスタティック・ハル。
どうしてこのモデル名を選んだのかはトリスタンに訊いた事はないけれど、おそらくこの速くて素晴らしい突破力はサーフィン的に言う"止まらない"走りを表したかな、と思っています。

このモデルはひとつ前のポスト(11月14日の、PMHの解説)で紹介したPMHとは違って、アシッドのトラディショナルなディスプレイスメント・ハルの骨格コントラストを強調して磨き上げたラインに属します。
近日紹介することになるアシッドのど真ん中モデルとも言うべき、ROUNDED HULLに見られるトラディショナルな骨格の大基本(もちろんそのコントラストはダイナミックだが)を共有しつつ、ご覧のアウトラインがフォーカスするロッカーと共にボトムのベリーとパネルのブレンドが調和させられています。

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ロッカーの話が出たついでに、やはりこの板はハルですからノーズをやや小さくしてちょっとガニーなテールを持つアウトラインだからと言って強めのロッカーはどこにもありません。ノーズから始まるベリーはアクティブでなければいけません。
あくまでロッカーカーブの変異位置がアウトラインと同調するということです。

レールフォイルも同様でアシッドハルレールであることに変わりありませんが、カスタムオーダーにおいてはオーダー主のリクエストによってその大きさなどをアジャストしますし、私たちはストックボードでも色々なレール・ボリュームのバリエーションを展開することでその板のサイズや乗り手のキャラクターによる選択ができるようにバラエティしています。

さて上で、ちょっとガニーなテール、と言う話を持ち出しましたが、パラレル・ディスプレイスメントとも感じさせるリフトのハルにこのテールのを組む特長は、スピードゲインの立ち上がりを早いタイミングに持ってくるといった働きです。
テールを軸にする系のバックハンドへの回転感触も、実は固くなく(動きがです)、わざとややテールを残し気味にボトムのパネルを意識しながら回して快適です。

同様にノーズをやや小さくすることで、より掘れた面での自由度や長く張ったサーフェイスのハイラインの突破力に優れます。
ただし(不思議なことに?)、厚めでスローな波でも(スネ波は勘弁してください)ハルのグライド性はそがれていません。

もちろん、アシッドハルのペネトレーションは強烈です。
ちょっとでもいいセクション、波、なら十分にこの板の醍醐味を楽しめます。

サイズ、どんなモデルでもそうですがそのモデルが持つサイズレンジに幅がありますが、そのレンジの拡張性が広ければ広いほどサイズによって強調されるポイントが移動するものです。
またトリスタンは世界各地のサーファーによるリクエストによって導かれて、このモデルのサイズレンジを拡大しています。

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基本的なサイズレンジは、6'+から8'アンダーあたりということになりますが、最近は8'台にも拡大してきています。
ですからど真ん中は、7'から7'半ばということになりますが、皆さんの描くイメージによってそこにとらわれる必要はありません。

今日紹介している写真、一番最初のものは、7'4"。我が家のベンチでボトムを晒しているのは7'2"。
ちなみに長いのも見てみてください。
2本並ぶ左が、8'4"。右はトリスタンのパーソナルガン・ハルの7'6"ですがアンティスタティック・ハルとは全然別物ですからご参考まで。

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ANTISTATIC HULL,?こんな感じの板です。
お問合せ・ご質問・カスタムオーダー、お待ちしています。