PAVEL, 7'4" Ripping Egg a.k.a. Dynamic Duo いい、カタチ!
ここでは同じ板を、クリーンアップ直前のほぼシェイプ上がりと、巻き上がりの両方の姿をシンプルにデッキの顔つきで。
アウトライン(だけ)の、話じゃないです。
ヒトの目、ってすごいですよね。平面の写真見たって、例えばボリューム感とか、その見えている平面のカーブとかを見てます。
だけど実際にはたぶん、見えてる・感じる、というのは、サーフボードをたくさん見ている・体験していることで見えてる・感じると、そのものとのズレはもっと埋まるってことはあるでしょう。
まあ、そんなことはあろうかとは思いつつ、形の良さってすごいことですよ。
もちろんここは、好みの形や乗ってみたい形ということを外して、どんなタイプの板でも見てみるとおもしろい。
今じゃ、コンピュータのグラフィック・ソフトを駆使すれば様々なカタチを描くことができるし、そもそもその元ネタをSNSで拾ってきて人様のカタチを、少なくともうわべはパクれる。
しかしここで決定的な壁があって、皮を剥くところからハンドだろうとプリカットからだろうと、その製作者ごとの真の作業量はさておきいずれにせよフィニッシュのためにはハンドシェイプ。
ここで言ってる、いいカタチは、どんな風にあっちからもこっちからも離れても近くから見ても、"いいカタチ"。
粗探しみたいなケチな話してんじゃ無くて、いいカタチで嬉しいだけ。感動、それはそのまま波乗りの感動です。
いいカタチ、の御利益はそのまま波乗りに事を起こします。
どこから見てもいいカタチの板を削り出すシェイパー(もちろんグラスワークによるシェイプの再現も)の造る板は3D・4Dな意味で板の外形のあらゆる部分に、"いけないカーブ"が無い。ほぼ、ほとんど(というのは人間の手作業ですから、つまりその限界点に近い領域で、という事ですね)。
それは、いい板。
それがどんだけ違うの?、なんてのは話の外。
例えば、いい板の最高速は100キロで、普通のは50キロ、そもそも波乗りの速さはそんな違いじゃ無いからこそ、えらい違い。
半日の、あるいは2時間の波乗りの間に乗った、距離にすればそんなに多くないその中に"ホントに走ってる"いっときはあったの?、ということになります。
"走ってる板"、それも"すごく"、ね。乗り手の仕業を超えてくれる、ちょいちょいは。
それは、いい板。