EISHIN 5'3" VARIAL FISH
2017.06.20

エムズ・PAVEL山王は、VARIALフォームを使用したボードを数多く製作しています。

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以前から当サイトで紹介していますが、VARIALフォームはシーンに登場して3年目。
とても軽くて丈夫、段違いなレスポンス、ポリエステルレジン/エポキシレジン両方が使える、ストリンガーレスによるフレックス、などなど革新的な特長をいくつも持ったまったく新しいハイエンド・ブランクスです。

一方で素材価格の高さもあって、日本ではまだそれほど多く見ることができていません。
最近、私たちやクルーが実感した大事なファクター。それはですね、VARIALフォームは従来のウレタンフォームやEPSフォームとはかなり違う動的特性を持っているのでデザイン・シェイプとのフィットが不可欠、というポイントです。

もちろん、すでにあるデザイン・シェイプとそのままフィットするケースもたくさんあるのですが、逆にデザイン・コンセプトによってはその特性を前提としたシェイプが必要になるはずです。

リッチ・パベルはVARIALの開発過程にも深く関わっているので、早い時点でそのポイントを把握したデザイン・シェイプを確立しています。
私たちは佐藤英進とのその共有を進めています。

VARIALに着手を始めた英進、クルーのひとりでもある斜壁マン・アマネのリクエストにトライしたのがこの1本。
斜壁マンはすでに一昨年、PAVELのVARIALカスタムにシゴかれているので、VARIALの超不思議な速さを具体的なリクエストにまとめて英進に依頼。

英進君によると私たちからと斜壁からの情報を前提にして、このシェイプ独自のデザインをほどこしているとのことです。
そこはもちろん彼のシークレットです。

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とにかくVARIAL、上がる操作に異常な速さのレスポンスと反応の大きさ、を持っています。
ヘタすると、ライダーがレールとフィンの意識をターン操作に実行する前に上に上がる。というと大げさなんだが、実際私自身は小さめのPAVELクアッドでは操作の意識と板の動作の速さとポジションがずれまくるというお粗末が起きたので、これは乗り込んで身体で覚えるよりも板をうんと長くしてラインを強制的に大きくしてしまう方が話が早いと、私が得意とする解決方法に走りました。

Will & Graceを手に入れたみなさんからは、その速さが素晴らしいという感想ばかり聞いていますから、よく出来たデュアルフィン・フィッシュではバーティカルとその速さに分かりやすく現れます。

そんなワケでVARIAL、作り手のデザイン・シェイプ力とイメージ力が問われるかもしれません。
いやー英進君、この板の様子が楽しみだね!