2018.05.30 UP DATE
MANDALA Finlet,

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マンダラのマニー・カロは表現の豊かな人物で、いつも感心します。
表現、いろいろあるもんで、オリジナリティにあふれるものも、ただのマネも、それが物であれ事であれ表現は表現。

だから、上手に表現しているなって見えても、モノそのものはただのマネだってこともある。

どんな作者でも他の何ものかに何も影響を受けない、あるいは触発されないなんて人はいないはずなんだが、その受け取ったものの現れ方がステージを分けるんである。
そこには才能やメンタリティや美学なんかがいろんな作用をするワケで、ここでは分類の話をしたいのではないのだが、みなさんお分かりの通りで表現する側も受け取る側にも、ある種の部族があるね。

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さてマニー君、マンダラ・フィンレスを追求し始めて間もなく、ミニフィンやミニキールなどのすごく小さくてもフィンを用いるデザインを基本とするので、その後セミフィンレスというシリーズを名乗ってきました。

彼の凝り性も独特で、いろいろなモノを外から吸収するのは誰でも同じですが、それが表現される時には完全に自分のアイデアと調和されるので一目でマニーの仕業と分かるサーフボードの顔付きになって出てくる。
その過程がナチュラルなので、なんとかオリジナルのふりをする、みたいな見え透いたところがない。
それはナチュラルというだけではなく、つまりナチュラルぶってるわけじゃなく、デザイン力の根拠が違うからなんだけど、これが世に言う本物というヤツ。

セミフィンレスを名乗ったシリーズも展開と発展を繰り返した最近は、Finlet / フィンレットなんていう言い方に置きかえてます。
つまり、フィンの退化、みたいなニュアンスと私はとらえています。

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本来、フィンレスというのは、あくまでフィン無し。
マニーはあえてミニフィンありきのデザインをすることで、フィンレス・サーフィンを誰でもイージーに楽しめるデザインを確立しました。

そしてフィンレットが持つ他のサーフボードには無い機能性とフィーリング。
それはアライアなどのフィーリングと同じ、抵抗感を感じさせない滑走性です。

そもそも現代のサーフボードのフィンはなんで要るのか?、っていうと、ターンのドライブを得るためにレールを波に食い込ませる、それができるのはフィンのおかげ。
つまりフィンとレールは常にセットで働いていますが、それはシンプルにダウンザラインしていても働いているわけで、波を横に滑るだけでもその二つの要素がある種の抵抗を生み出しているから。

その時の抵抗感がほぼ無くなることで速さが変わります。
もうひとつ、例えばパワーの無いセクションや場面などでも板が止まらない、走り続ける。

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それらの特長によって普通にサーフィンするのにもひとまわり速く、だから同じターンをしても伸びがぜんぜん違う。
そしてミニフィンとエッジのリリースが簡単なのでスライドやスピンといったトリッキーなマニューバーが簡単に繰り出せます(まあここは、サーファーの個人差はあります)。

みなさんご存知のように、普通の板のフィンをただ外しただけでいとも簡単にサーフィンしちゃう上手なサーファーがいます。そんな彼はホントに上手なサーファーですから、ちょっとこっちに置いておいて。

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写真のようにソフトボードのフィンレス遊びもちょいちょい見ますね。

マンダラ・フィンレットは基本的に普通のサーフボードと同じようにレールワークが可能で、そのドライブも得られます。
それは小さいけどフィンが付いてるから、ではなくて(もちろんそれも、1/3くらいの理由ですが)、レールフォイルとエッジとロッカーの完成度の高い最適化、そして例のテールデザイン、その3つのコンビネーションにあるのです。

特にマニーが名付けたアークスワローテール、あれをフィンレットにフィットするために徹底的にデザインを繰り返した結果、あのテールがフィンの役割をしているのが写真からもイメージできるのではないでしょうか。
マンダラ・フィンレットには3つのモデルがあり、長さやカスタムのリクエスト指向によって、テールの大きさ・形状とリリースポイントのデザインがいろいろに組み合わされます。

フィンは基本的にミニキール。
同じくマニーが完成させた、ミニ4Aもオプションで使い分ける事ができます(以前はミニキールのグラスオンのみ、という決め事がありましたが現在はプラグもOK)。

3つのモデルとは、ダーククリスタル / DC・ドゥービーディスク / DD・ゼフィロス / ZR、の3つ。

DCはカットされたノーズを持つ最初にリリースされたモデルで、普通のサーフィンのままフィンレス・フィーリングをイージーに楽しめるフレンドリーなモデル。
DDはラウンドノーズと、あえてラウンドテールを組み合わせて、スピンやスライドなどのトリッキーなマニューバーを強調した攻めたモデル。
そしてZRはラウンドノーズを持つ、中間的なモデル。

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サイズもかなり幅広く対応していて、5'台から8'くらいまでいろいろなサーファーの条件にフィットが可能です。

いつもの話、私はホントにいろいろなサーフデザイン・板の波乗り感触が好きで、1年中いろいろな板を出したり引っ込めたりしながら波乗りしています。
いやいや、全方向に高度なサーファーのふりしてんじゃなくてね、いろんな感触と楽しさをつまみ食いという、マスターとはほど遠い態度。

そんな中にマンダラ・フィンレットは必ずレギュラーメンバーとして家のラックに入ってます。
トリッキーなマニューバーは得意じゃないもんで個人的にはターンとスピードを楽しむ傾向ですが、今また1本到着を待っているのが長めのゼフィロス。

DCの機能性にプラス、もうちょいスライドやリバースなんかも遊びたい的なイメージです。
私の場合はミニキールとミニ4Aの両方を用意して使い分けることにしています。

意外に思われるかもしれませんがフィンレット、パワーのない小さな波でもむしろ普通のサーフボードよりも有利です。
波のタイプも選びません、速い波、トロい波、どちらも得意。
お勧めしないのはダンパーくらいなんだが、ダンパーでお勧めできる板なんてそもそもありませんからね。

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このカテゴリー、ほとんどマンダラの独り舞台だからシーンの中ではまだまだ未確認飛行物体。
ですが、そんなゲテモノ感とは真逆のリアル・サーフィン。

ほら、ウニなんて誰が最初に喰ったのか分からんが、あの触るだけで痛い思いさせられるイガイガの中にあんな美味いものが隠れてるでしょ。

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