しばらく前、先月かな?、に届いたSERFER'S JOURNAL 26.4 にはいつものように素晴らしい写真と記事がたくさん。
その中にスキップ・フライのパーソナル・クイーバーを特集した記事があります。
たぶん、もうすぐ日本版も出るはずだから、年契している方はそちらもお楽しみに。
そのSJ、届いた時にはパラパラめくっただけでしたが、昨日今日、思いついてよく読んでいたらエムズがスキップフライ・ボードの輸入元をしていた頃にスキップさんに聞いた、いろんな事を思いだしました。
いつも私は興味のある事をあれこれ訊ねるもので、聞かせてもらった話は、それはもうたくさんあり過ぎて思いだした事なんてごく一部だと思うんだけど、一人でクスクスしてるよりちょっと書き留めておきますね。
その頃というのは、サンマルコスのムーンライト・グラッシングに寄るたびにスキップさんの特大ボードの削り上がりフォームをラックの中に必ず見るようになる頃で、スキップさんはパシフィックビーチの古いショップ。
その後PBの再開発にともなって1年半くらいのブランクを経て、シェイプルームだけをロケット・モータサイクルの裏あたりの一角に再開します。
ちなみにその再開したシェイプルームの向い側にはクリス・クリステンソンのシェイプルーム。
クラシックなPB時代のショップの中にはハンク・ワーナーさんのシェイプルームもあって、奥様のドナさんが毎日ショップとスキップさんが削り上げた板のマネージメントを担当していました。
その後ドナさんはシェイプルームの再開後しばらくしてから、サンディエゴの市会議員選挙に大勢の応援を受けて当選して、スキップさんのサーフボード作りのマネージメントお仕事を離れます。
さてその特大ボードを削り始めるきっかけはデイル・ベルジーが特大ボードを削っていて、それがブランクスの入手事情を良くしたからという話は、スキップさんから聞いたか、古いサーファーズ・ジャーナルで読んだか?
少し前に、DVD "FISH" の中でもスキップさんが触れていたデレク・ハインドのリクエストで作ったフィッシュの話。
コンバースのハイカットを長くご愛用のスキップさん、熱心なバスケットボール・ファンでご贔屓はレイカーズ。
当時、そのレイカーズのチーム中でも玄人系の渋い働きで人気があった一人、デレク・フィッシャーというプレイヤーがおりましてな。ついでにスキップさん、そのデレクはお気に入りの一人。
デレク・ハインドのリクエストでチューニングを変えたフィッシュ、で、語呂合わせと洒落でその板を、"これはなデレク・フィッシャーっていう新しいデザインだぞ"、って見せてくれましたな。
DVDの中でその名前で呼んでなかったのは、バスケのデレクがその後しばらくしてチームを去ったからかしら。
この新しいSJの記事の中では、FCSプラグをセットしたトライフィン・セットアップのことが少し触れられています。それ自体は特別な事ではありません。
昔、フィッシモンズが好きだった私がトリップに持ち出しやすいようにスキップさんに、"フィッシモンズでFCSプラグをインストールしたやつをお願いしたいんですが、どーでしょう?"と訊ねたことがあります。
その頃のスキップさんはFCSが好きじゃなかったのを知っていた私は、とりあえずそーっと訊いた。
答えはやっぱり、NO!
今はFUSION FCSなどのとてもクオリティの高いプラグも開発されて、フィンそのもののクオリティ事情が当時よりも格段に向上していますから、フィンにものすごくうるさいスキップさんも受け入れているんですね。
そういや、私たちVELZY Surfboardsも現在は供給をストップしていますが、VELZY V-FIN。
スキップさんも大のお気に入りで、おれはスペアも何本かキープしてるんだぜ、ってその隠れ能力を話してくれましたな。
スキップさんのいろいろなクイーバーとモデルが紹介されている中に、Squaretailがあるんですが、そこにブルーボトムの10'6"が見えます。
この板、ちょうどドナさんが選挙活動をしている頃にプランされたトリップに持っていく板のリストに入っていて、トリップとその板のアイデアを聞かせてくれた1本でした。
そのトリップ、ロブ・マチャドとジョエル・チューダーと一緒に出かけるって。
とても楽しみにしている様子で、えーとあれは、コスタリカでしたか?
DVDのタイトル、ど忘れしましたが、そのトリップその波、あの板で波乗りするスキップさんのフッテージを見ることができますね。
記事中の写真と板の説明、そしてそのシーンを見直してみると興味深いと思います。
ずいぶん前のインタビューなのでご存じない方も多いと思うんですが、やはり古いSJ(か、もしかして今はすでに廃刊のロングボード・マガジンだったか?)にあった小インタビュー集。
その中のデビッド・ヌヒワさんの言っていた、史上3人のノーズライド名人。
一人はオレ、ご本人。そして、ジョエル・チューダー。残る一人はスキップさん。
それほど見事なノーズライドを見せるスキップさんなのに、いくつかのインタビューでも話していますが、行き過ぎたノーズライド・ブームはダメよ、と。
ロングボード・イコール・ノーズライドじゃないよ、と。
そういえばスキップさん、ノーズライドは控えめです。
見事なダウンザライン滑走、そして美しくて素晴らしいドライブのターン。
いつ見ても、すごい。