パベル・ダブルハピネス、と申します。
先日もお話しした、サーファーズ・ジャーナル日本版の最新号に特集されたリッチ・パベルと私たち山王ファクトリーの話の中にも、一つのキーとして登場する板そのものです。
PAVEL 2017ではカスタムオーダーのラインナップに加わっていますので、ぜひ!
この板、二つのフィンを持ちますがツインフィンとは区別されて、通り名ではデュアルと呼ばれるデザインです。
実は近年のオルタナティブ・デザイン発掘でよく見られるように、このデザインも基本形はずいぶんと昔からあるものです。
で、この2本フィンは何がツインフィンじゃ無いのかと言うと、コイツは2本のシングルフィンでありこれは断じてシングルフィンなんである!、というところです。
よく分からん?、としても先に行っちゃって構いません。サーフィンですから、波にも板にも乗って滑ってみるのが一番分かるし楽しいですね。
このデザイン、発掘もの好きの人の多くが2本のフィンのセットされる間隔が狭い、ちゅう所にさっそく縛られてるのが見事にルーティーンなんですが、それがなんたってNG
もちろんここですべての種明かしをするわけではありません。
ただしマストな話で、フィンは"何となくここ"で置かれちゃ、これはとてもまずい。
アウトライン(が出来ている自然に対する理由がGOODで!、なんですけどね)はもちろん、ロッカーとボトムデザイン、フォイルとレールフォイル、これらすべてと関連して調和しなくちゃいけません。
いけません、って、私ら普通のサーファーにそれどこまで分かる?
てのはとても良い疑問で、分かる分からないの前に分からないうちに腕前とは別なところでたくさんしくじってて、(損してる、洒落てないのでね)それすら我の技量ゆえに気がつく事すら無い、というのはそれがそのサーファーのサーフィン感性を生成するので大惨事であります。
さて、モノが当たり前に1本フィンのシングルフィンであれば、これはもうフィンをどこに付けるかって前後の話しかありません。
ややこしいのは、2本のシングルフィンとなると前後はもちろん、横の間隔はさ?、ってのが出てきます。
1本フィンのシングルフィンでも実はすでにさきほどの調和の件はマストなんですが、2本となるとさらにやばい、と。
でも少し救いは、例えばフィッシュだろうがクアッドフィンだろうがシングルだろうが、このデュアルだろうが、およそ一番特徴的なパートをそのように仕立てればその特徴らしき感覚には触れる。
つまり、魚風の形に大きめなフィッシュテールにして2本のキール状のフィンを付ければフィッシュだし、4本フィンを付ければクアッドです。
ですから実は楽しいのはどうしてかっていうと、それが何と言うデザインかの前に、ホントによく出来た板かどうか、っていうところをスベらないからですね。
いい波に乗る、のと、いい板に乗る、のはほぼ同じことです。
面白い、と、楽しい、はちょっと違うかもしれん。
面白い、の中身を追っかける時代に入ったと思うんです。