
昨年の来日シェイプでデザインを完成させデビューした中のひとつ、クリンカー・チャンネル。
エムズのサイトの中ではいろいろなかたちで取り上げたり紹介していますので、どれかをご覧になった方もいると思います。
このようなチャンネルデザインは70年代の半ば頃を中心に一時盛り上がりましたが、そのデザインが長い間にわたって定番化しなかったこともあり、そのバラエティやクオリティなども含めて十分に体験することができたサーファーはわずかだったはずです。
いつもの話、過去に登場したりヒットして今は見なくなったデザイン・シェイプが特別なデザイナー・シェイパー達の手によってアップデートされて、とんでもないサーフデザインとして生まれ変わり、シーンに現れてサーファーを驚かせる事はこの15年の間にいくつもおきています。
チャンネル・デザインはつい昨年、リッチ・パベルによってシーンに衝撃を与えましたが、実はそれもいくつかのデザインバリエーションが存在し、その機能性がサーフィンに反映する要素もいろいろなんです。
で、冒頭で紹介したクリンカー・チャンネルは中でも過去のチャンネルにまつわるエピソードとはかなり違うサーフデザインということが分かります。
最大の特長を無理矢理ひとつにして言えば、スーパー滑らかなカービングを強調する加速器、とでもしましょう。
このポイントは過去に語られたチャンネルの特長の中に、まず見られなかった要素なんです。
リッチ・パベル式に説明すると、鳥の羽根、羽ですね。この役割。
翼の方じゃありません。
基本的に、PAVEL KLINKERはシングルフィンボードですが、今回1本のバリエーションを紹介する事になりました。
"ツインフィン"、です。
2本のフィンがありゃツインフィン、へたすりゃフィッシュもツインフィン、なんてことになったりしますが、この板はつまりある種のツインフィン。
分かってね!、って感じ。
もちろん、レトロなんかじゃありません。
リッチがやるんですから、今を追い越して相当先に行ってます。
クリンカーのウルトラスムースなカービングをツインフィンにて楽しむ、という趣向であります。
アウトラインには、ぐっと下がった位置に小さなドロップウイングが見て取れますな。
これにもまたこのクリンカーが、ツインフィンであることをうんと後押しする働きが隠れてます。うひょー。
この要素は何もツインフィンに限った捉えではありませんが、過去の名品の中にちょうどぴったりのスタディを見つけたので一緒に紹介します。
これは1979年の、ディフェンダッファー・ツインフィンです。
このクリンカーのニューデザインを命名するに当たり、小さなトリビュートをこめました。
"The DIFF" ?6'0" TWIN KLINNKER です。
