


とても個人的な記憶の奥に響いた写真だけど、この3枚はサーファーズ・ジャーナル・33.6で特集されていたジェフ・ディバインのアーカイブから拝借しました。
ジェフ・ディバインさんというと私なんかは冬のノースショアの象徴的な多くの写真という印象が強いんですが、ジェフさん出身のカリフォルニア、それも60〜70年代初頭のカリフォルニアらしいこの3枚は私にもイメージの共有感があって、それはこんな感じです。
典型的な様子としては60年代と70年代はガラッと違っていて、みなさんにも聞き馴染みのあるトランジション・エラ、つまり60年代終わり頃から70年代の幕開けまでのサーフボードデザインとサーフィンの大きな転換。
トランジションまでのロングボード時代はそれをきっかけに、いきなり板は短く波乗りはアグレッシブ(多くのサーファーの波乗り気分は)に変わる。
それがエスカレートしてサーフィンの大勢はスラスター・サーフィンに代表されるコンペティティブなサーフィンにとても多くのサーファーが影響されて、サーフィン界の圧倒的マジョリティを形成する時代がしばらく続いたわけですね。
私のようにキャリアを通じてコンペ・サーフィンに全く関心のないサーファーにとっては妙な時代だったわけだけど、大勢からすりゃこっちが超マイノリティなだけで、それはオープン以来40年以上になるエムズが一貫して扱ってきているサーフボードたちも同じ。
それが80年代後半に(カリフォルニアでは)じわじわ起こったロングボードの復権から、今で言うオルタナティブなサーフボードデザインとサーフィンへの志向も広がって、今。
私の実際のカリフォルニアは70年代初頭から始まるけど、ハナからロングボードも大好きなものだからカリフォルニアでのリアルなロングボード・エラのイメージはリロイ・グラニスさんの写真で作られました。だからジェフさんの写真でこの雰囲気を見ることができるのはとても新鮮。
メローな(実際にはちょっとハードでも)すごくシェイプのいい波で、ゆるい気分の解放された波乗り。
訪れるエリアも最初だけはロサンジェルスやオレンジあたりでも、すぐ次からはサンディエゴ界隈の小さくてスローな田舎街で、そこからずっとそっちが根城。
ところがそのカリフォルニアのメローでリラックスしたエリアも、さすがにここ10年(15年くらい前からかな)過度な投資流入で土地はもちろん手頃だった生活費も、特にここ5年ほどは手がつけられないほどの上昇続けてもう誰も止められない。
この状況はいろんなメディアを通して伝わってくる、アメリカ全体の超インフレと合流しているんですね。
そんなわけで、私が昔からあてにしていた食べ物屋さんもここ数年で多くが廃業あるいは退出するほどで、振り返ればいつでもメローな気分で波乗りできていたスポットも驚くほど混むようになって、ありゃりゃ。
最初の写真、1972年の典型的なマリブのパーキング・ロット。
マリブに限らずね、こういう感じヤツらがいたのよ、たくさん。それこそ典型的。
なんて言うか、表情とかまとってる空気とかね。
次の写真、67年だそうで、ジェフさんと友達が初めてサンタバーバラまで足を伸ばしたサーフトリップだと。
綺麗な2〜3フット。
キャプションがいいよ、ニーパドル・ノーリーシュ・紐無し。
最後の写真。前の写真の前年66年、と。初めてのリンコン、あそこベンチュラだから。
それまでビーチブレイクばかりでやってて数秒のライドなのに、このリンコン、どこまで乗れるんだ?!
分かるよねえ、それ。しかもこの波、リンコンを語るには小さいけれど、いざこれやったらシェイプも速さも超いいよ!
オフショアのいい波で晴れた日、波乗りしたいねえ、みなさん。
春が来て、上がってきたところに今日の雨と寒さに抗ってみました。
