13日、リッチ・パベルは3年ぶりの来日・山王製作のシェイプを終えて離日しました。
カスタムオーダーはすべての板のシェイプを終えることができましたが、残念ながらストックボードのいくつかはスケジュールの都合で製作キャンセルをせざるを得ませんでした。
スタートがずれ込んだこともあって真夏の始まりに合わせて来日、シェイプの日々は史上最悪の極熱の記録的コンディションということもあって朝は平均6時には家を出て仕事に向かうリッチ。
私もん波乗りを我慢して朝から。
もちろん、いつも通りというよりも、これまで以上にデザイン・シェイプの隅々まで手と手間と気が入るリッチ。
いつもリッチの来日シェイプの期間中は数え切れない特別なトピックを紹介してきていますが、今年はその今まででは済まない驚異的なデザイン・シェイプの数々。
これは3年ぶりというだけでは説明がつかない。
確かに今まで以上にそれぞれの板、1本づつの板にかける時間とエネルギーがむしろ大きくなって、リッチ自身が納得する基準そのものが高いのが見て取れます。
で、リッチと私はいつも通り次回のプランに向かいますが、今言えることの一つは、今後はおそらく製作数を抑えることになるだろうということ。
なかなか軽々しく言えることではないのですが、実はリッチ・パベルの板をこのようなベスト・クオリティで、しかもカスタムオーダーできるのは世界中でエムズ・山王だけなのです。
本当のことだから、そうとしか言えません。
もちろん、これからも作る板のクオリティはいささかの妥協もありませんし、むしろ常に今まで以上しか眼中にありませんが、そもそもリッチのカスタムオーダーがこんなにある意味たやすく手にしてもらえる事は尋常じゃありません。
板が分かるサーファーはすでにお気づきのように、私も含めてリッチはプロモーションや宣伝のひとつもしません。
それなのに世界中の板が分かるサーファーが追い求めているのに手に入らない・乗れないという事実。
コロナ禍のおかげでやっと今年作っている板たちは、皆さんに2年3年と待っていただきましたが、それまでの間には少しとはいえ、いつ出来るのか分からないものなんて待ってられない、なんていうお粗末な物言いの対応には最短で無駄を省きましたが、ものを知るステージにこれほどの差があることを知る機会ではありました。
リッチの板は、あるべきところになくてはいけないということを、あらためて学びつつある今年のPAVEL / 山王です。
まだまだグラスワークをお待ちいただいている皆様、この3年をブレずに準備をして今回の製作を進めている我々の真意に免じて、どうぞもうしばらくお楽しみにお待ちください。
よろしくお願いします。