リッチ・パベル、最終週になりました
2023.09.03

いよいよ次の週末がスケジュールのピリオド、今日はそこまでの毎日の細かい予定などをリッチと調整して確定させるためのチェックをしています。
そして2ヶ月以上にわたる来日シェイプが終了します。

長い方ではオーダーからすでに3年近く、すでにグラスも出来上がってお引き渡しできた方もいますが、次の週末で全てのシェイプが終わっても山王ファクトリーではまだまだたくさんのPAVELボードのグラスワークが続きます。

カスタムオーダー、ストック、予定していた全ての板のうちストックボードは残念ながら一部は製作キャンセルせざるを得ない板があります。
もちろん、カスタムオーダー・ボードは全てきっちり製作しますよ。

ここ数年は世界中のすべてのものと同様、サーフボードもマテリアル・コストの大幅な値上がりやあらゆる周辺コストの値上がりで製品価格は上昇しています。
お話しする機会のある皆さんにはいつも説明させていただきますが、そんな中でエムズとリッチはこの板の本来の価値に対して抑えた価格でご提供してきましたが、これからは製作数も抑えて価値に見合う価格にせざるを得ない時期になるね、といったことがリッチと話題になっています。

リッチの来日山王製作では十分以上の滞在日程を組んで、さらにそれ以上にリッチをはじめ私達製作関係者皆がとても集中してご希望にできるだけお答えするべく製作数を維持してきました。
このクオリティと製作数のバランスはとても厳しいもので、スローダウンを検討しています。

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てなことから話を始めさせていただきましたが、たくさんのトピックの中から今日も話題があります。
今後のことはリッチとも色々なコンディション作りがまとまりしだい、改めてお知らせします。

写真は、先日紹介したリッチがボードルームショーに持ち帰るプロジェクトボード。

ボトムのインセットに3本共通したデザインを施しています。
何を使ってどんな顔づくりをするのか、マテリアルの性格からその使い方とクオリティとその証明が表現できるようにグラスプロセスも含めて、3人でワーワーやり合いながら決めていよいよグラスワークが始まっています。

ボードルームショー、普通のサーファーからプロまで、それもカリフォルニアでも超がつく筋金入りのビルダーたち、もちろんヨーロッパやオーストラリアなどからもやってきます。
リッチは、馴染みのそのショーに世界でもベストの一つである我々の作る板を見せてまたびっくりさせようぜ、と。

以前にも持ち帰って周囲を驚かせましたが、今回ちょいと違うアイデアは、特にカラーワークを私のアイデアでやろうよ、と。
つまり趣きのあるニュアンスをあえてカリフォルニアに持ち帰る。

ちなみに写真で見えるボトムはそれじゃありません。ここはリッチの持ち込んだある品を用いています。

私は色々な表現がどれも好きなので、カリフォルニアのクラシックはもちろん、近年ではトリスタンとも共有しながら発信している、含み・趣き・粋、といったニュアンスを私達の純度でいこうぜっていう志向にも。

それは、一応あっちの人が分かりやすそう、とかいうことは一切せずにまんま持ってっこうよ、と。
そんな感じです。