カスタムオーダー参考モデル紹介、10モデル目、フレックステール。
2023来日制作カスタムオーダーのご参考にどうぞ。
*他のモデル過去ポストはこちら
11月14日・PROGRESSIVE MODERN HULL / プログレッシブ・モダン・ハル
11月15日・ANTISTATIC HULL / アンティスタティック・ハル
11月19日・FISH HULL / フィッシュ・ハル
11月26日・ROUNDED HULL / ラウンデッド・ハル
11月29日・V-BOTTOM / Vボトム
12月2日・SPEED HULL / スピード・ハル
12月4日・STUBY / スタビー
12月5日・PARALLELER HULL / パラレラー・ハル
12月5日・PARLEMENTIA HULL GLIDER / パーレメンティア・ハル・グライダー
フレックステールはそれそのものがモデルではありません。ファンタスティック・アシッドの主要なモデルそれぞれにオプションとして製作され、またはカスタムオーダーすることができます。
*一部のモデルでは対象外になります。
フレックステールは2種類、テールエリア全体にグラスファイバーの積層パネルがビルトインされるフレックステールと、テールエリアのセンター部を残してその両側にグラス積層パネルがビルトインされるトーションテール。
この2つのフレックステール系、そもそもディスプレイスメント・ハルの多くがテールエリアのフレックスとトーション(しなりとねじれ)という動的要素がデザイン・シェイプに組み込まれていることに始まり、それらの要素をより強調する手段として特殊なプロセスによってボードに一体化されて製作されています。
そのプロセスはこの手法を学んだビルダーであればある程度知られているものですが、実際にこのデザインを追求する作者がそれぞれに独自の工夫やテクニックがあります。ですからここではアシッドのトリスタンが駆使する手法について解説することは控えます。
ですがおそらく誰でも疑問に思うことのいくつか、たとえばテールエリアだけがいきなりしなりやすいということは違和感がないのか?、またそのグラスパネルの強度は?、など。
このグラスパネルはボード自体のグラッシングの過程で同時にビルトインされます。トリスタンの手法ではそのパネルとボード本体のフォームパートとは物理的にも動的にも連続的な構造を持ちます。
もちろんあえてテールエリアをとてもポジティブなフレックスのパネルにするわけですから、フォームよりも大きなしなり特性を与えることは当然ユニークでトリッキーなものですが、それそのものがこのパネルテールの楽しみです。
同時にこのパネルはグラスの積層板でもあるわけですから高い強度を持っています。
仮にかなり硬いものとぶつかるようなクラッシュがあっても、このパネル自体が割れてバラバラになるような壊れ方はほとんどあり得ません。
そのようなケースでも、たとえばグラスフィンの一部が欠けてしまうような傷を負うことになるので、実はダメージも大きくなくリペアも難しくありません。
さてその特徴です。
まずはテールエリア全体がグラスパネルのフレックステール。
ここまで説明してきてお分かりのように、このデザインは縦方向のしなりと横方向のなじれの、両方に豊富なフレックスを持ちます。
本物のディスプレイスメント・ハルが元々持っているテールエリアのしなりとねじれ特性が、ターンによるしなりとねじれがリリースされると同時に形状復帰することで生むスナップ、それをさらに強調するのがフレックステール。
そのねじれ特性だけを強調したものがトーションテール。
これらはどちらが、あるいはどのモデルや長さとの相性が優れるというものではなく、あくまで乗り手がこのデザインに求める指向と好みによって選ばれるものです。
これらのフレックステール、ディスプレイスメント・ハルを追求するサーファーにとってはどこかで関心を持つことを避けて通れないデザイン・バリエーションの一つです。
関心を実行に移さなければ気が済まない、そんなサーファーはどうぞ遠慮なくご相談・お問い合わせください。