マヒとマコ、で、ハル
2022.07.04

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MAHI HULLがPAVEL、MAKOがEISHIN、です。この2つの板、コンセプトは共通です。

ロングボードサイズの濃厚ディスプレイスメント・ハル。

今までにもあったにはあった、けれどそれらはTPH系だったりグライダー系だったり、あるいは各パートのデザインが抑え気味であったりするのです。
ところがこの2つのモデルは、いわばディスプレイスメント・ハルの代表的でど真ん中とも言えるミッドレングスでのカーブフルなデザイン・シェイプ指向を、そのまま容赦なしでロングボードサイズに再現しようというサーフデザインです。

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このモデル、そもそもは数年前のリッチ・パベル来日製作時に私のアイデアをリッチに話し、彼がやろうよってんで生まれました。
その板、つまりマヒハルですね、こいつの出来が素晴らしくて、私ふと思って佐藤英進にも同じコンセプトで作り出すことを依頼したのです。それがマコハル。
マヒとマコなんて言葉遊びみたいですが、まあそんなようなもんです。でも一応、意味も理由もあるんですけどね、それはまた今度。

左・PAVEL / 右・EISHINです。
コンセプトは同じと言ってもコピーでは意味がないので、作者によって同じリクエストに対する解釈の違い・デザイン性の違いはこうして板の顔を見ていただくだけでも表れます。
本当はレールフォイルやノーズからテールまでのそのフェイズ変化や、アウトラインに対するデッキとボトムそれぞれのロッカー・フォイル・ボトムのベリーとパネルの調和させ方なども、現物で見ればダイナミックに違ってそれがまた面白い。

顔を見ながら説明できるところ、つまりアウトラインでその特徴を。
1本だけで見るよりも見えやすいと思いましてね。

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このモデルたちはもちろんノーズライダーではありませんが、最大幅も広めですし実はこうして見るよりもノーズも大きい。
その理由はレールのペネトレーションをハルらしく、よりボード前部寄りから得られるように。

もうひとつ顔を見て分かりやすい明快な特徴は、絞り気味のピンテール。
これはロングボードサイズの濃いハルという前提で、テールエリアの動的機能性(フレックスとツイスト)の強調・テールエリアに与えられるボトムのパネルの働きとの協調による操作性の向上、ということです。

リッチさんはごくわずかなポイントを与えたノーズ、英進は逆にノーズエンドのカーブをわずかに圧縮したノーズ。
この違いも単に平面的な違いだけでなくて、ノーズエリアのデッキフォイルにもノーズロッカー・デザインの違いにも協調していますよ。

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私、個人的にこの板たちが好きすぎて今年のPAVEL来日製作でさらにもう1本、そして英進にももう1本バージョン2をオーダーして待ってるところです。

どうですか、ぜんぜん違うロングボード波乗り感触に関心があるみなさん、お問い合わせやご相談をお待ちしていますよ。