PAVEL 8'6" GUN 6channel,
2020.03.13

大波乗りの友人からのカスタムオーダーです。

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  具体的な各部のサイズ・チャンネルのデザイン・ダブルウイングとテールデザインなど、詳細なリクエストはニアスにフォーカスした1本で、ハイシーズンの6月に向けて製作し現地にキープしておくための板になるようです。

数年前にリッチがクリンカーをリリースしてから、チャンネルボトムは現在世界中に影響を及ぼしました。
ここで少し、リッチのチャンネル・デザインについて説明しましょう。

現在、世界中に広まりつつあるチャンネルデザインの多くは、通常のパネル系デザインあるいはコンケーブ系デザインと同様にボトムがシェイプされ、そのレギュラーなボトムデザインに加える形でチャンネルを掘るといったプロセスとデザインです。

リッチ・パベルのチャンネルには、そもそもデザインそのものにいくつものバリエーションがあります。
そしてそのどれもが、まずは先にチャンネルが3Dにイメージとデザインが構成されることから始まります。これは変番なボトムデザインにチャンネルを加えるのとは全く違う、チャンネルエリア自体が形状とラインの変化を持つとても流動的なデザインです。
もちろんこれはチャンネルエリアだけがパートとしてデザインされるのではなく、ボトム全体の機能性がイメージされデザインされる過程に含まれます。

その結果出来上がるチャンネルは平板の上にチャンネルを掘ったものとは全く違う、うねりとラインと面の変化を同時に持ち合わせるチャンネルになります。

一般的な平板に加えられるチャンネルは、板の後半部またはテールエリアに直線的な水流スピードを強調した低圧性を生みます。それはテールデザイン・フィンセットアップ・アウトラインとロッカーなどとの組み合わせによってそれぞれの板の個性と合わせて、一方で一般的なストレートチャンネルの性質はどこかで強めに現れるものです。

リッチ・パベルのチャンネルは、常に流動的なラインとレベルがうねりを伴って立体的にシェイプされます。
もちろんその板のコンセプトやサイズやターゲットなどによって様々な姿を持つ、バラエティの多いものです。

その代表的な一つのモデルがクリンカーです。
写真でご覧いただくだけでは一般的なストレートチャンネルと同様に見えますが、各チャンネルがそれぞれ段階的に変化するフェイズが与えられたチャンネルです。
それによってストレートチャンネルが持つスピード性と相反する、しなやかなカービング性、それも低圧性が生むテールの動きの柔らかさと組み合わさって滑らかな回転性を持つという驚異的なチャンネルがクリンカーです。

さらに山王ファクトリーでの製作が特筆できることとして、ただでさえラミネーター泣かせのダイナミックで流動的なこの造形を最上級のグラスワークを前提としたチャンネルの細部の形状でシェイプされて、完成形は理想的な姿に仕上がるということです。

ここでは特にチャンネルについてお話ししましたが、この超立体的なデザインとシェイプは全てのPAVEL / 山王ボードに、それも一見するとシンプルな造形のサーフボードにもつぎ込まれている技なのです。

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