PAVEL 7'11" BEETLE
2019.10.11

このコンセプト、ウエイン・リンチがトランジション・エラに見せたサーフィンで乗る、俗にエボリューション・ボードと呼ばれる板に触発されて多くのシェイパーたちがトライしています。

それは、どうしてもアウトラインで分類された見え方になるのですが、そのアウトラインの解釈はある程度共有していても、ロッカー・フォイル・レール・ボトムデザイン、などの諸要素は作り手によってかなりいろいろです。

このピギーなアウトラインのコンセプトは元をたどればVELZY PIGが原流ですが、デイル・ベルジー自身がピッグのヒッピーなテールの持つカービーなターンの波乗りの特長を様々なサイズのデザインに発展させました。

ウエイン・リンチのエボリューションボードは時代的に、今で言うミッドレングス、その影響を受けた現在のコンセプトもミッドレングスに集中しています。
ミッドレングスは、ターン性と滑走性の両方を追い求めることができるサイズでもあることから、それらをどのようなバランスでこのコンセプトにはめ込むかが、一見同じように見えるこのコンセプトの板達をそれぞれをとても違うものにしている理由です。

ですから、思い切って特徴的な感触とシェイプの良い波だけにターゲットを振ったデザインもあれば、形からイメージするほどのはっきりした性格を与えずに優しい使い勝手に仕立てたデザインもあるわけです。

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リッチのビートルは、このコンセプト最大のメリットであるカービーなターン性と、リッチならではの明らかな速さを強調した明確なデザイン・シェイプです。
しかも同じモデルの中にいくつかのレールデザインとボトムデザインが用意されていることろは、そばで見ていてさすが唸らされます。
しかもボリュームのバリエーションが自由自在なところは、実はこのコンセプトでは実現が難しいところなのです。

この1本、まずは長さに対してみても幅が広めにデザインされています。
そして、平均以上のボリュームWO与えられているのは、PAVELボードを多く楽しむこちらのカスタマーのいつもの特徴です。

この長さ、小さめのノーズをウロチョロさせない、ノーズからのボトムデザインはシンプルでいながらテールエリアに施された見事なスライトVEEとリバースにまとめられます。
実は今、VEEの再構築は最前線の話題、ってのはオマケです。

それらが一見シンプルでありながら、レールフォイルはこれもまた近年リッチがデビューさせたカタチ。
このレールが幅広い、そしてそのシンプルなボトムを超ハッピーなターンマシンにしています。

この板、私も早くカスタマーの波乗り報告が聞きたい1本です。

PAVEL 2020、カスタムオーダーの締め切りは10月いっぱいです。
ご相談WOお待ちしています。

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