MANDALA 8'10" & 9'6" Parabola TPH / マンダラ・パラボラ・トライプレーンハル
もはやひとつのデザイン・カテゴリーに発展しそうな勢い、このデザイン・コンセプトの発祥は60年代終わりのウェイン・リンチ、俗に呼ぶレボリューション・ボードまで辿ることができます。
オリジナルはVEEを時代が取り入れたただ中で、美しくてアグレッシブなウェインのサーフィンによって注目されました。
そのアウトラインとVEEの組み合わせは掘れたボトムをヒットするようなターン。
そのルーツデザインは現在のコンセプトに発展する中で、スタイリッシュでカジュアルな雰囲気を加えたサーフデザインに向かっています。
その特徴的なターンを、マンダラのマニーはクランクターンと呼びます。Zのイメージに近づいたアプローチ。
ポケットのボトムをクランクするようなターンの後は、敏感なレールとスピーディーなロッカーで吸われるようにトップに向かうのはハルの流儀。
そのハイラインを、同じく敏感なレールはそのままハイスピードでダウンザライン。
セクションを出る間際を、カービーなテールを活かしてクイックなアークで板をボトムに落とす。
とまあ、こう言えばカッコいいけど、つまりそういうサーフィンにフォーカスしたデザインがこいつのコンセプトです。
そういう波と振る舞いがキマるチャンスは多くはないけど、そこは私たちアベレージなサーファーの宿命だからね。いいんです、ちょいちょいで。
さて、このマンダラ・パラボラ、そのコンセプトをいかにもマニー・カロらしく見事にまとめ抜いたデザイン・シェイプ。
大胆にとても敏感なフォイルのレール、そのレールのキャラクターを強調するロッカーとフォイル。
さらにマンダラの独自なアイデアは、TPH / トライプレーンハルとコンボ。
ジョージ・グリノーをルーツとするTPHはいろいろな板に影響を与えていますが、マニーはディープなハルのもうひとつの選択としてもっとも優れたデザインに発展させてシーンの先頭を行ってるワケです。
マンダラTPHのひとつ、クランデスティーノに用いたアウターパネル後半のコンケーブという斬新なデザインは、ヒッピーなテールとハルに持ち込んだ波乗りでサーファーを興奮させています。
そのクランデスティーノと同じスタイルのボトムデザインは、このパラボラにも移植されています。
こいつがまた、素晴らしく良くできていて、レール・ロッカー・フォイルと合わせてパラボラ・コンセプトを鮮烈な波乗りフィーリングに仕立て上げました。
いいですよ、これ!
ミッドレングス(やや長めがお勧め)から、写真のようなロングボードサイズまで。
マニー・カロは、ハルに通じたサーファーに勧めたい、と言ってます。
もうひとつのモチベーションは、何だか分からないけどとにかく乗ってみたい!、というのも歓迎です。