11月8日のTOPICSでもマンダラ・エッジボードの話をしたんですが、今日はさらにエッジボードならではのシェイプとグラスの事情を紹介しましょうね。
この写真を見ていただけば一目瞭然。
いきなり説教くさいですけど、みなさんに愛を込めて、こんなことも言ってみましょう。
ウチのこのサイト実は、けっこう何言ってんだか分からない、みたいな話を一方的に書いてたりします。
それはですね、意地悪してるんじゃなくて、もしもそのどれかの話に興味を持っていただいたならマトモなホントの理由やら説明やらを求めていただければ、私に訊いていただければありがたいのですが、それはどこかでみなさんの役に立つはずなんです。
今はネットでググれば何でも出てくる、ってのはいくらかはそうかもしれないけど、果たしてホント?
こんだけサーフィン本やらメディアでそれっぽい話があふれていても、シェイプ上がったサーフボード、その次にどういうプロセスで巻き始まるか、聞いたり見たりしたことあるサーファーはどれだけいるかしら。
それなのに、どこそこのグラスショップのクオリティがどうした、とか、誰々が巻きのクオリティがいいらしい、とかセールストークを仕込まれます。
だからちょっと知ってみてください。
削り上がったサーフボード、例えば一般的にはボトムから巻き始めます。
ちょうど写真のようにボトムを上にしてグラスを置いて、アウトラインよりもちょいと大きめに切って、ラミネート・レジンに硬化剤をミックスして、それをボトム全体に行き渡るようにグラスに含浸させながらスキージ(へら、みたいなもんですわ)を使ってフォームに密着させていきます。
アウトラインよりも大きめに切ったグラスは、レールを回ってデッキ側のレールに、ある程度引っ張るように巻き付けます。
そのとき、その密着のためにはただ押し付けるような動作だけではなく、均等にかつ、よく私たちが"張る"と言うような、密着と相反する適度な引っ張り的な操作・作業のテクニックを用います。
さて、このエッジボード、グラスをボトムに密着させる作業の一方、張りを持たせるためにデッキ側のレールに巻き付ける引っぱりを与えると、アンダーレールのむしろコンケーブ状に見えるパートに密着させたいグラスが浮き上がろうとするんじゃないか、って想像できませんか。
さてどうしましょう?、ちょっとでも作業が甘いと、そして密着と引っぱりのバランスが上手くいかなければ、そこはグラスが浮いてレジンが溜まりエアも含んでしまったりしやすい。
ちゅうことは、この写真で見えるなんとも微妙な形状は簡単に姿を変えてしまいます。
みなさん、私たちはシェイプやグラスがどうのこうの、それはとてもわずかな形状の整えだったり乱れだったりが、海で波乗りして板がいいの悪いのってトコに行き着きますわな。
であれば、このグラスのプロセスのもろもろの障害をいかにしてクリアしてシェイプをグラス上がりのサーフボードに再現し仕上げるかは、シェイプのどうこうを話題にするのと同じだけの大騒ぎです。
マンダラ・エッジボード、この課題の小さくないグラスプロセスをさらに向上させるべく、次のフェイズに進みました。
いや、こんだけ書いて言うのもなんですが難しい話じゃなくて、要は私たちもみなさんも言いいます、この板調子いい!、って。
その、調子いい、にはまだまだ先があって、しかも何たってサーファーを楽しませてくれます。