すでに紹介などを見て気になっている人も多いでしょう、このニューDVD。


インターネット・メディアの普及以来、およそあらゆる映像がネットで見ることができるのでDVD作品としてリリースされる良質な作品はとても少ない。

作者ネイザン・オールドフィールドはオーストラリアのフィルムメーカーで、地味だけど質の高い、雰囲気のある映像が特長。
けっこう前のものでは、LINE FROM THE POEMあたりから始まり、その後のSEAWORTHでは彼のスタイルがまとまって、私はエムズのお客さん達にもお勧めさせていただいて好評でした。



なんの世界も映像作品はマーケットとのコマーシャルな繋がりと無関係ではいられないものですが、そのせいで登場するサーファーはどれを見ても同じになりがち。
そこはまあ、旬なサーファーや見せ場のあるサーファーたちだから仕方ないところではあるんですが、それでも、いやそれだからか、作者の指向が同じサーファーでも違う面を見せてくれるのがうれしい。

そこはネイザン、それぞれのサーファーの単にテクニカルな面を羅列するのではなく、もっと抑制されたナチュラルなサーフィンを切り撮って映像の見せ方もそれぞれにイメージを持ってそれぞれのサーファーを扱っています。

ちなみに音楽も洒落と幅のある趣味をピックアップしていて、オージーものに多いストレート・マイナーづくしで真っ暗けじゃないところもありがたい。

このDVD、お勧めです、￥３，８００なり。
もちろんエムズにも入荷済みですので、ぜひおいでください。

さてついでに、ちょいと前の作品の話も。
そんなわけで、最近あまり見てなかった波乗り映像作品をいくつか引っ張りだして観てみると、なんてことでしょう、私ここ１０年（か、それ以上）グッとくる映像作品はあまり変わっていません。
そんな話がお客さん達との会話の中に出てくると、実はとてもたくさんのみなさんが同じような感想を持っていることに驚きます。

でもそれ、よく考えりゃ自然なことでして、私たちや私たちがお届けするサーフボードとサーフィンを楽しむサーファーにとっての関心事にはそのシーズンのチャンピオンはないし、コンテストの動向もウォッチしないし、サーフボードにも何年モデルなんてものもありません。


みなさんもラックの中に入れっぱなしで最近観てないDVD、出してみるとやっぱりいいよ。