

さて、フィッシュの話題、昨日のポストではちょっと調子に乗って裏話のようで本当の話なんかもお伝えしましたが、今日のここではフィンに視点を持っていってお話ししましょう。
PAVEL FISH に限らず、エムズ・山王製作でお届けするグラスオンフィンの板はどれもそうですが、それぞれ1本づつの板のためにそれぞれにフィットするフィンを製作します。
リッチ・パベルは板のデザイン・シェイプはもちろん、フィンデザインにおいても数えきれない種類のテンプレートやフォイルパターンのフィンをデザイン引き出しに持っています。
実際のところは引き出しじゃなくて、山王ファクトリーには私がフィンテンプレートをたくさん箱に入れて管理しています。
今日はまずはフィッシュのフィンの話、現在までに山王ファクトリーで製作した色々なモデル・サイズのPAVEL FISHたちにグラスオンされたフィンの写真を無作為に集めてみました。
無作為であるけれど、どれもグラスフィンです。
リッチは山王で製作するフィッシュに基本的にグラスフィンを勧めています。
フィッシュというと、マリンプライウッドフィンがマウントされている姿は旧来から一つの画ですが、、、

リッチは板本体にもフレックス性やツイスト性などの動的な性格を積極的にデザイン・シェイプすることはファンはとっくにご存知。
ですから彼にとってはフィンのフレックス・キャラクターをデザインしないことは、むしろあり得ないのです。
しかも同じモデルでも、その個体に与える性格(カスタムオーダーの場合、それもリクエストの内容から決められます)にフィットさせるために何種類ものフィンデザインが用意されています。
それが私が膨大な数のフィンテンプレートを管理している理由。
ウッドフィンでもフレックス性がデザインできないことはないですが、グラスフィン(グラスファイバーを多層に重ねて作る積層板から削り出します)のように十分な強度を持たせた上でフレックスパターンを自由にフォイルできるわけではありません。
フォイルパターンだって、両面フォイル・片面フォイル・非対称フォイル・インサイドフォイルなど、いくつものパターンがあるのです。
上でもお伝えしたように山王ファクトリーでは1本の板ごとにそれぞれの積層板作りをして、それぞれのワンオフフィンを製作してグラスオンします。
とても贅沢ですが、まさにそれが理想です。
ですからリッチはそれぞれの板(モデル・サイズ、そしてリクエストにフィットしたフィンを選んで)に、シェイプと同じように、というよりもボード本体のシェイプだけでなくフィン(は、単なるパーツではなくてボードそのもの、その一部ですから)までデザインするわけです。
実はリッチにとっても限界までシェイプを再現できて、なおかつフィンを含めて完全にデザインしきることができる環境が山王なのです。
ちなみに板の性格や使用環境、トリップなどへの持ち出しやすさなどでフィンボックスやプラグを求められるケースも少なくありませんから、リッチはそれらのための色々なフィンをいくつかのフィンメーカーを通じてリリースしています。
そのような山王のフィン製作ですから普通ならリクエストの対象にならないカラーも、とても多彩なアイデアを実現しています。
実はボードそのもののカラー、それにフィンカラーも私たちにお任せになるカスタムオーダーも多いので今日お見せしている写真のフィンたちもそういったお任せ製作のものが多い。
そんなわけでここから下は、フィンの写真ばかりをあれこれと集めてご覧いただきます。
こりゃこれで刺激的だと思うんですが、いかが。




































