これ、センターフィン・ボックス用のフィンを固定するボルトとプレートですね　愛用してるよ、って人は分かってらっしゃる。
現在はなかなか供給が難しくて、エムズもお勧めしたくても悩みどころではあります。

このパーツ、ほとんどはスチール製のプレートとのセットが出回っていて、もちろん普通ならそれで充分以上の機能を持っています。

で、なんでわざわざこの樹脂製のプレートのがあるのか？、壊れないの？、と思うでしょ。
壊れなきゃいかんのですよ、実は。これ使うサーファーにとっては。
このプレートが壊れる・割れることによってフィンやボックスを守る。

波乗りしてると、例えば岸近くの浅いところまで乗ってしまってボトムの砂や岩にフィンをヒットさせてしまうとか、ワイプアウト時に自分の体にヒットさせてしまう（痛いし危ないから絶対避けたいけれど）なんてことを経験しますね。
そのぶち当て具合がヘビーだと、フィンのチップの傷や欠損はもちろん、最悪はフィンボックスの割れやボードからの剥離などに至る。実際、体験したサーファーも少なくないでしょう。

ただしそれは費用はかかるとしてもリペアして修復できます。
困るのはフィン自体の破損。つまりフィンのボルトを入れる丸穴のための出っ張り部分の根本が折れてしまう事。

フィンをよく観察すると分かりますが、その根本部は意外と細い。丸穴の両側の部分はさらに薄い。

フィンはしっかり固定したいので普通はドライバーでボルトをしっかり締めて固定しますが、これの繰り返しは長い期間の間にいくらかは根本部にストレスをかけることになります。
また、上で言ったように強くヒットするとこの部分に大きなストレスがかかって、最悪は折れる。

ちょっと待て！、フィンボックスの入れ替えとフィン代とどっちが高い？、と思ったらコスパ（このワード、当たり前の真実を荒らしてるから、嫌ね）の罠にスッポリかもしれん。

このプラスティック・プレート、フィンを（できるだけ）守るために、根本部が割れる前にプレートが割れてくれるためにあります。
あるいは、プレートに埋め込まれる形でモールドされている金属の雌ネジ部が抜けることでフィンの根本部の破損から守る。
ちなみにこの雌ネジ部とボルトは、真鍮製のものとステンレス製のものがあります（ありました、になってるかもしれません）。その優劣については深掘りすぎるので、今日はやめときましょう。

そしてもちろん、フィンボックスの破損リスクも、より低い。

大好きな、そしてイチオシ調子いいフィン破損したり無くしたりしたくない。
だってフィンのフォイルは板自体のシェイプと同じで、波乗りを変えちゃうんだもの。
サーフボードそのものがそうなように、たとえ同じものでもそのものの水準が高い先の、この１本が最高！、ってのが。

フォイルの定評のあるメーカーのフィンでも個体による違いがあるものですが、その定評の水準が本当に高いとお粗末なものは出荷されないと考えていいですね。
それがどれなのかを知ることは、それこそがコスパ（嫌なワードだ）ってもんだ。

そういう物あるでしょ、釣り竿やルアーとか、壊したり無くしたりして替えのきかないもの。

フォイルの良いフィン、探してください。もちろん、ガイドします。

そうそう、この下の２枚の写真。
一つはステンレス雌ネジのもので。割れる前にヒビが入って交換を促しています。
もう一つは、ヒビが拡大して雌ネジそのものがボルトを緩めるときに引っこ抜かれてお役目終了。

このようにいきなりバラバラに破損とかに至らずに、その前にお知らせ状態を見つけられるのでフィンを外したら見ておくといいんです。