


カタチにもディテールにも派手なところが無いのが、またいい 現在このモデルはこの1本だけがストックですけど、お話しする機会があったので今日はピックアップ
Fantastic Acid, 7'8" Mikull P マイカルPと名乗ります。
ストックページの説明文にも書いてあるけれど、作者トリスタンのマイケル・ピーターソンへのトリビュートがデザインの起こり。
マイケル、ハル、ピーターソン、このキーワードを詰めて、マイカルP、とね。
マイケル・ピーターソンは現役バリバリの頃、主に地元オーストラリアの多くの大きなコンテストを制覇したコンペティターですが、私たちはそのようなスター・プロサーファーとしてではなく彼のスタイルとサーフデザインに視点があります。
マイケル・ピーターソン(ここから先は、MPで)は、現在のオルタナティブ・シーンを語るのに欠かせないサーファーで活躍した時代のメインは70年代なのですが、いろいろなサーフメディアやムービーなどで取り上げられているのを見たことがある人も多いでしょう。
特によく取り上げられる、キラでのあのシーンとその波での板はアイコニックなんだが、当時MPを周辺で見ていた人物によると自分の板をデザイン・シェイプするMPはいつも板のデザインコンセプトを変えていたそうで、実のところどれか一つのデザインを彼のアイコン扱いすることはできない。
ではあるのだが、アシッドのこのモデルの冒頭で言った"カタチ"は、MPのいくつかのアイコニックなそれのイメージがぷんぷんである。
MPのデザイン・シェイプする板のいくつかには、ハルが持つエレメントが用いられたものがある。
ところでこれは私の個人的な想像なんだけれど、そのようなデザインとアイデアはハルへのこだわりと言うよりも、イメージを機能的にシェイプに実現していく過程でごく自然にエレメントとして選択したんじゃないだろうかと思っています。
ところでこのアシッドのマイカルP、具体的なイメージのソースになった板をベースに、もちろんトリスタン博士の深〜い研究と考察と見事な独創性がコンビネーションしたデザイン・シェイプになっています。
最初に言った、派手なところが無い、はもちろん褒め言葉。
派手じゃ無いので、パッと見に特別感を感じさせないのがまたいいとこなんだが、同時に罠なんである。
なんで罠かと言うと、つまりそういう景色なのでこの美味しい板を見過ごしやすいから。
とはいえその雰囲気の通り、サーフデザインとしても何か派手なマニューバビリティを仕組んだシェイプではなく、滑らかで理解しやすいターンと全ての操作性と速さの中にこっそりとディスプレイスメント・ハルのデザインエレメントが隠されている。
であるからして、たいていは誰が波乗りしてもその感想は、何これ?めちゃくちゃ乗りやすいし速いし不思議な無重力感があるぞ、ってことになるんです。
普通(何が普通かは、いろいろだけど)に見えるけど、そこいらのどれとも全然違う美味しい板。
デザインの詳しい説明などは、ファンタスティック・アシッドのストックページでぜひご覧ください。
















