CHIPの話、まだまだ続くよ
2024.10.17

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ファンタスティック・アシッドのトリスタン・モースはピュア・ハルはもちろん、その歴史と関わる色々なデザインに関心を持ってとても幅広く実験と実践を重ねて、その一部はアシッドのラインナップに加わります。

MALIBU CHIP / マリブチップ(ここから先は単にチップでいきます)もその一つでトリスタンは昨年から実証実験を始めてすでに一つのモデルを形成するに至っています。
同時に歴史的には私たちが言うピュアハルへつ続くデザイン要素を持つ、先祖デザインの一つでもあります。

この板の話をする時にはいつもお伝えしているのですが、おそらく今のサーファーにとって原理的波乗り、つまり滑走の純度そのものの波乗り。
もちろん、ターンもすれば必要であれば多少のステップワークもあります。ただしそこにはマニューバー指向(技というようなものであったり、つまりご披露するマインドの動き)は省かれるのが心得た振る舞いでしょう。
ここは、サーファーが美しい景色の一部であろうとする志向の否定ではないね。

で、これは、だったらどんなサーフボード・デザインでも成立するでしょ、ともなるしそこはその通りなのですが、少なくとも今の私たちサーファーにとってチップはその純度に必然的に導いてくれるサーフデザインというところに驚きがあるのです。

またこのサーフデザインは、たとえば融通が利かない扱いの難しいものであったりするのでは全く無い。それどころか、素晴らしい波のキャッチとシンプルでベーシックなターンの良さ、そして波を滑走するスピードと喜びそのものがデザインされている。


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少し前のポストでも紹介したけれど、トリスタンの元には主に周囲のサーファーたちの何人からすでにチップのカスタムオーダーが寄せられている。
いつも波をシェアしているトリスタンがこの板でサーフするところを見れば、その波乗りいいね!、って感じるサーファーがいるのは当然で、私はこの6月に私の所有するベルジー・バルサ・チップで波乗りするトリスタンを見て、当たり前だけど私が同じ板でするのとは大違いの様子に感動したけれど、今トリスタンが製作するウレタンのチップははるかに扱いやすくそれでいてチップの純度に妥協が無い夢のようなモデルになった。

去年トリスタンがファミリーでやってきた時に紹介した話だけど、彼らファミリーはスポンジボードやモールドボードにはいっさい触りもしない。シンプルにピュアなサーファーでいるための態度を持っている。
だから、トリスタンがスモールから大きな波までチップで楽しむのと同時に、最近では二人の娘たちも自分たちの板だけでなくチップの体験を始めているのはご覧の通り。

241017_CHIP_5.jpg241017_CHIP_3.jpg241017_CHIP_6.jpg241017_CHIP_7.jpgお姉ちゃんのルイーズにはデビッド・ヌヒワすら見える!


一人だろうが、パートナーとだろうが、ファミリーだろうがチップ・サーフィンは波乗りの純度でありサーフィンのピクニックを思い出させてもくれもする。

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