94Bっていうモデル名で、長さを9'4"ってのはオーダー主のリクエスト。 このモデル、ローンチの時にも紹介しましたがそのコンセプト、真のロングボード基準。
"ロングボード"に求められる全方位の要素を全て高度に備えたデザイン・シェイプ。
あえてロングボードというのは、近年トレンドとしてログと呼ぶ傾向が見られる中でそれは呼び方の流行りみたいなのもある一方で、ある種サーフボードのデザイン性とそのサーフィンのアプローチ傾向までがセットで捉えられているのでね。
80・90年代にカリフォルニアの一部のサーファーがロングボードをあえてログと呼んだことがあって、そう呼ぶニュアンスにはいくつかの含みがあったものの、根っこ的にはトラッドなボードデザインと波乗りアプローチにおおらかな親しみがこもっていた。
そんなわけで今はむしろロングボードはそのままストレートにしておきましょう。
それを踏まえてこのモデルを見ると分かりやすいのが、とても普通に見えませんか?
その通り!、上で紹介したコンセプトを満たすとパッと見はそう見えるはずです。
そのコンセプトをデザイン・シェイプの両面において全ての要素を高度に磨いた贅沢なサーフボードにまとめ上げるとこうなる、そういう板です。
ですから、サーファーがロングボードに求める主要な要素を高く満たしています。
で、肝心なのは、このような板は現在探してもなかなか見つからない。
多くのメーカーや製作者はマーケットの"トレンド"を追いかけることに資源を集中しがちだから。
すでに色々なサーフデザインを楽しことを知ったサーファーが、こういう板を加えるのは吉。
ちなみにこちらの1本はオーダー主さんの希望で、リッチで深濃いゴールドイエロー・ティント。
渋いカラーを得意とする我々ですが、このようなストレートでディープなティントも山王ファクトリーの腕の見せ所で、出来そうで簡単じゃないよ、の一つ。
逆に微妙な雰囲気のカラーもいい景色に出来上がります。参考までに。