グラン・ビートルはPAVELのビッグボード専用モデルです。　単に、長い＝グライダー、といった平板な存在ではなく、リッチ・パベルらしくイメージしたアイデアがコンセプトに結実してデザインがシェイプされて生まれ出る時には無二のモデルの個性と乗り味をを持っています。

この板、グラン・ビートルの特徴はHullishな滑走感触とスピードをはっきりと乗り手に伝えるところ。

これは多くのグライダーが持つ何かしらコンケーブ系のボトムデザインの、ボードの長さを生かして水を後ろに受け渡して滑走力とスピードに変えていくタイプの感触とは違います。



ボード前半のハル（ベリー）が滑走そのものによって水を排出する突進・突入系のメカニズムは、例えば波のフェイスを横に走るトリムが、より波の下に向かう角度を得たドロップ系のスピードゲインです。
このポイントはどんな波のサイズ・パワーでも発揮されますが、一般的な日本の波ではよりメリットの大きいメカニズムです。

その性質がこのアウトラインと（ボトムの）ボード後半に与えられたベリーからパネルVeeへと変化し、テールエリアの豊富なカーブと組み合わされてビッグボードをとてもターン性の高いデザインとしてまとめ上げています。

もちろんそのパネルVeeを含めたボトム全体の面変化はロッカーと完璧に調律されて、この長さ全体にわたって風自然な反応をどこにも見せないのはリッチ・パベルの技。

オーダー主の好むブルー系でというリクエストを、ミディアムなブルー・ティントを濃度の違う二つのブルーで巻き分けて。
同じくトーンを揃えて濃度を変えたブルーのレジンピン。