このモデルもカスタムオーダーいただいて、完成・デリバリー。
モデル名のパーレメンティア、トリスタンの地元のビッグサーフ・スポットです。
うねりが小さくても割れるエリアもあるそうで、そういう時はロングボード向きのメローな波、そして本気のスウェルのサイズとディレクションが決まるとハワイ・ノースショアのサンセットにも比較されるヘビーなブレイクが出現する。
このモデルのプロジェクトはその発想の段階からデザイン&シェイプを完成させて、パーレメンティアの"ザ・デイ"でのトリスタン自身によるサーフまでの一連の流れとストーリーをトーマス・ロダンの写真とともに以前Blue誌に特集記事を書かせていただきました。
トリスタン、さらに昨年はノースのサンセットでのサーフまでをコンプリートで達成。
このモデルの発想そのものの特徴は、ビッグウェイブ・ガンというだけでなく、ファンタスティック・アシッドの本分であるディスプレイスメント・ハルのビッグウェイブ・ボードというところ。
トリスタンはディスプレイスメント・ハルのおよそあらゆるデザイン展開をする一方で、頂点サイズの波でもハルでサーフするというテーマを実行したわけです。
そしてこのモデルが完成しアシッドのサポーターたちに知られていく過程で、このプラットフォームのバリエーションとしてグライダーをデザインすることが自然に発想されてさっそく試されました。
その結果はトリスタンからすぐに届いて、グライダー最高!日本の普段の波にグライダーが欲しいサーファーなら絶対気に入るよ!!、と。
なんと言ってもハルとグライダーのコンボはシーンで見かけることはあっても、ここまで両方の要素を強調したデザインは見たことがありません。
また同時にガンでデザインしたフィンとその働きはグライダー用にフォイルがアジャストされて、板の強烈な走りとターンの感触をさらに味付けしています。
カスタムオーダーのこの1本、オーダー主も分かったサーファーなので長さとおよそのボリュームのイメージ以外は作者にお任せで、このモデルの特徴的なビッグなウェッジストリンガーもガン・バージョンではドロップの勢いのためにノーズ側に重量配分した大きさですが、グライダーでは同じく重量配分をアジャストしたサイズに変更。
とはいえ、ご覧の通り、ストリンガーはコントラストのあるウェッジでテールエンドではもっとも絞られるようにロッカー・プロフィールも揃えたスペシャル・ブランクス。
さてあとは波乗りリポートを楽しみに待つだけ。
この持ち主さん、私の友人でもあり、"俺も乗せてね"の約束もできているのでワクワクします。