Fantastic Acid, FLEX SPOON
2022.12.16

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カスタムオーダー参考モデル紹介、11モデル目、フレックススプーン・ニーボード。

2023来日制作カスタムオーダーのご参考にどうぞ。

*他のモデル過去ポストはこちら
11月14日・PROGRESSIVE MODERN HULL / プログレッシブ・モダン・ハル
11月15日・ANTISTATIC HULL / アンティスタティック・ハル
11月19日・FISH HULL / フィッシュ・ハル

11月26日・ROUNDED HULL / ラウンデッド・ハル
11月29日・V-BOTTOM / Vボトム
12月2日・SPEED HULL / スピード・ハル
12月4日・STUBY / スタビー
12月5日・PARALLELER HULL / パラレラー・ハル
12月5日・PARLEMENTIA HULL GLIDER / パーレメンティア・ハル・グライダー
12月14日・FLEX TAIL / フレックステール

あまりにも有名なニーボード・デザイン、ジョージ・グリノー・スプーンのトリビュート・モデルです。

一般的なニーボードはサーフボードと同じくウレタン・ブランクスをニーライドに適したアウトライン・サイズ・ロッカーのデザインでシェイプされ同様にグラッシングされます。
もちろん作者によってデッキがスクープアウトされたりなど、ライディングの安定性や操作性に独自のデザインがされたものもあります。

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グリノースプーンの特徴はノーズから両レールはウレタンブランクスのフォームを持ち、レールに挟まれたエリアはボトムと一体化されたグラスファイバー積層パネルで構成される構造です。
もちろんフィンは専用にデザインされたフレックスフィンがグラスオンされます。

そのグラスパネルはとてもフレックスに富んだ働きを持つ一方で、そのエリアにはほぼ浮力を持ちません。
グラスパネルのフレックスは前後方向にも得られますが、サーフィン上は左右軸に対する捩れ方向によるツイスト・フレックスによって得られる、ある意味でのボトムコンツアーとロッカーのライディング状態に追従する変位・可変性を持ちます。
そのライディング中の働きがサーフボード同様のハードボトムでありながら、波とその変化に応じてねじれ系形状変化をするという波乗りクラフト唯一のライディングを可能にします。

グリノー・スプーンはごくわずかな製作者たちによって作られた、また作られますが当然ながらその製作プロセス上のテックやアイデアはさまざまなです。
アシッドのトリスタンは彼自身の世界のトップクラスのグラスワークの能力とアイデアを生かして、サーフシーンで最も優れたスプーンを製作します。
そこには彼のシークレットな技が多く隠されています。

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さて、誰もが想像することにスプーンが持つ小さい浮力は、水の中での移動やテイクオフにどのような影響があるのかということがあります。
当然、ニーライドでテイクオフしますからライディングまではプローンでの足ひれを使ったビーティングが基本です。
ボディボードやパイポと同じです。浮力感は大雑把に言えばボディボードよりもパイポ寄り、パイポよりもボディボード寄り、といったところです。
慣れてしまえばそれほど難しくはありませんが、通常の、それもボリュームのあるサーフボードのパドルスピードと比べれば劣りますが、足ひれを使ったビーティングなので推進力は大きく、テイクオフもその推進力の使い方が秘訣です。

波に乗ればその圧倒的に自由度の高いターンと操作性で、スタンディング・サーフィンでは大変高度なマニューバーやターンが特長です。
ただしそのレベルは決して簡単なものではありませんが、ライディング体験を繰り返すに従って技術的なメモリーが積み上がります。
同じくスピードを引き出すテクニックも操作の習熟と比例します。スピードを得るターンとライン採り、そしてフレックスを生かした操作とターンを向上させればまさに波と一体化するサーフィンです。

ボードに体が乗ることによってボディボードやパイポライドでの水にドラッグするパートと抵抗を消し去り、はるかに高いスピードのライディング。
一方でサーフボード・コンストラクションのニーボードよりもライダーのポジションが低い波の水面そのものレベルでのライディングは全く違うフィーリングです。

お問い合わせ、オーダーのご相談はどうぞご遠慮なく。

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