10'0" Parlementia Hull ver.SUNSET
2022.12.01

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11月21日のポストでは、7'6" Semi Gun Hull Pintailでのサンセットを紹介しました。で、今日はトリスタンにとって今回のハワイでの大本命、パーレメンティア・ハルのサンセット・バージョンでのチャージを紹介しましょう。

この波、軽く想像を超えているのでトリスタンからの話を紹介するしかありませんが、それでも私の世代は冬のノース、とりわけサンセットとパイプでの世界のベストサーファーたちのフッテージとそのストーリーは毎年の決まりでしたから、同じように想像の外ではあっても頭にたたきこまれています。

昨年、Blue誌に書かせいただいたパーレメンティアのストーリーにもありますが、パーレメンティアがビッグになるとよくサンセットと比較されるんだ、というのをトリスタンから聞きました。
想像のさらに外、とはいえ、波の写真を見ればその二つの大波は明らかに違うブレイクの姿。
比較される、その要素はおそらく、波・うねりの山の姿・カタチ、水の量、そのうねりのスピード、そういったことが同じようなスケールなんだろうと想像します。

それにしてもトリスタンは、パーレメンティア・ハルに設定したミッションとして、その名の通りにパーレメンティアの大波だけでなく、パーレメンティアと比較されるサンセットで結果を出すことが避けて通れなかったんでしょう。
実際、前にそう言ってましたもの。

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すでにトリスタンは昨日フランスに帰るためにハワイを経ちましたが、スケジュールの中でこのサイズのサンセットをトライすることができて短いリポートを送ってくれました。

それによるとこのサンセット・バージョンは狙い通りに機能したそうで、ディスプレイスメント・ハルのビッグガンをビッグサーフで証明できた、と。
しかも安全に!、と?
サンセット・バージョンはとにかくビッグドロップを安全に、最高のスピードでボトムをメイクして、この大波にいロックして走り抜く。
この板のために特別にチューニングしたフィン、そしてもろにガニーなピンテールはセクションの間でのカットバックはもちろん難しいけれど、それはこの板に必須の機能ではない、と。


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トリスタンがサッセット・バージョンに施したチューニングは、ノーズロッカーを増やしピンテールにキックを与えて、ノーズから2フィイートまでの幅をやや細身に、フィンエリアにシングルコンケーブ、ノーズから始まるディスプレイスメント・ベリーはテールから迎えに来るパネルとのブレンドバランスをアジャスト、などなど。

トリスタンのこのプロジェクトに注目し刺激されたサーファーも少なからずいたようで、ハワイを離れる前日にはホノルルのカイアオ・スペースで一晩限りのショーケースが催されました。

トリスタン・モース、彼なりの並ぶ者のいない指向と志向と試行を、おおらかに清々しく楽しそうに紡ぐ。
人物です。