そろそろ一度紹介しましょう、もうすぐお目見えですからね。
EXH, エクストリーム・ハル そのまんまです。
スペシャルなプロダクトです、広くお勧めする板ではありません。
ハル界(そういうのがあればだけど)には謎が多くて、それは人名もそうで、ボホルケスさんなんてその代表的存在で私個人的にはその波乗りはもちろん、あの人が作る楽器からは目が離せないでいます。
みなさんがよく聞く名前、リドルさんやグリノーさんに混じってポール・グロスさんの名前があると思うけど、聞くけどどういう人なの?、という印象もあるでしょう。
ポール・グロスのサーフマットとくればうるさい人ですね、そして過激なサーフボード、実験的な古いディスプレイスメント・ハルが残っています。
現存するもので私が知っているのはライアン・ラブレースが所有する、彼も誰かから中古で入手したはずですが、その1本のみを見たことがあります。
その板のレールはアライアよりも薄いと言えば想像がつくほど薄い。
ディープなハル、デッキフォイルはそれほど浮力に反映するものではなく、なんと2オンスのボラングラスを両面それぞれ1層づつ、そしてホットコートサンドで上げたグラッシングがされている。
すぐ折れてしまいそうなので、ライアンもめったに乗れん、と。
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さてさて、トリスタン・ムースのファンタスティック・アシッドのプロジェクト・EXHはそのポール・グロスのハルをリデザインし、さらに過激にした板です。
さらに過激、という意味はつまり、ホントに使えちゃうから。実験ではなく実用という過激さ。さすがアシッド、てのはダジャレだけど。
EXHはサーフデザインにおいては一切妥協せずに、ウルトラディープなハルに乗り味にさらにコントラストを強調する十分な浮力、そしてスーパーフォイル。
グラスプロセスは4オンス・ボランを各1層でスーパースモール・ラップ、ボトム(アッパーレールのカットまで)のみホットコートサンド、デッキのインセットにはホットコート無し。
トリスタン独自のトーション・フレーム・カット。
クリスプな感触とクラックのリスクをできるだけ排除する指向です。
ちなみにフィンボックスのサポートパッチも最小限に。面やフレックスに影響する装飾要素無し。
トリスタンの解説です。
この板を最高に楽しむ波が1年に2回だとして、10年で20セッション。
そういうバランスの板。
ですから、"フットマーク"なんていうワードの奴隷は近づかないほうがいい。
すごく過激には、すごくリラックスで!