EISHIN Surfboardsのスタディ、2丁!
2017.08.04

まずこれ。
5'8" ASYM.

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サーフボードの歴史で、非対称デザインは何度も繰り返されています。過去それは比較的長い板が試されるフィールドだったものですが、最近は逆に小さな(短い)パフォーマンス系カテゴリーで見かけるようになってます。

EISHINのこのシェイプ、ご覧の通りストリンガーはボード全体から見てかなりオフセットしています。
当然かなり大胆に左右のアウトラインとカーブも独立しています。
そういうことから想像するように、左右のボリュームも非対称なはずです。

ところが英進君とのミーティングで彼からリポートを詳しく聞くと、例えばパドリング時の左右の違和感もぜんぜん気にならない、と。
ライディングもバックサイドの機動性の良さはむしろ普通、逆にこの板ではフロントサイドがきわだつ、と。

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非対称!、ですから、そもそもデザイン性の幅は広いですね。
つまり通れる道幅は広い。一方でサーフデザインをストライクゾーンにキメるのは、浜の砂から小銭を探すくらいややこしいかもしれない。

非対称デザインは種火が何度か起きたのに、なんで今まで発展して定着してないの?、英進君とそんな話にもなりました。
スノーボード・シーンでも同じ。

横乗り、と言われる遊び、そもそも左右で違うムーブをしなきゃいけないわけだから非対称デザインの板が発達しても良さそうなものなのにね、と。

つまり一つ言えるのはですね、例えばフィッシュやハルやピッグなどなどとは違って、非対称デザインはフォーミュラだということです。
もちろんこれは良い悪いの話じゃない。

サーフボードに乗り味や感触を求めるのが好きなサーファーにとってはそれを求める板にはなりにくいかもしれないけど、逆にコンペシーンやアスリート系サーファーには可能性が高いと思うんです。

サーフィン、もろに非対称な行為だけど、そもそも非対称な人間はあらゆる不安定な運動モーメントに対して自分の五感を使ってバランスするように出来てて、好きなのかもね。
だから波との間をつなぐサーフボードは、できる限り左右対称が快適なのかもしれませんね。

しかし私たち、ウォッチは止めません。
また面白い発見があったらお知らせしますね。