


いくつか知らせることと訊くことことがあったのでちょうどいいタイミングで電話がありました。
実はその前日のやや遅めの午後にも電話があったんだけど、その時はちょうどお客さんのお相手をしていて、私は"かけ直すよ"と言って切ったんだが遅くなっちゃって、で、また昨日の朝に電話が来たわけ。
来年の来日製作のために考えていること、進行中のフィンのプロジェクトとプロダクトのこと、新しいファイバーグラスのこと、天気だ波だ水温だ、ずいぶん前から私が次にあっちに行った時に一緒に行こうぜって話してところのこと。
などなど話してて一区切りついたところでリッチが、今年こちらに来ている時のある日、ウチで話し出したある話の続きになった。
それは、スキップ・フライのエッグの話からだったんです。
スキップさんは若い頃 G&S に在籍してライダー/シェイパーとして活躍したのはよく知られてます。
で、1960年代終わりに突然起きたロングボードの終焉からの、いわゆるトランジション・エラはいきなりサーフボードが短くなるという出来事。
それは今で言うミッドレングスあたりのものを中心に結構短いものまでゾロゾロと出現した。
G&S / ゴードン&スミスね、ラベルの元でリリースされたスキップ・フライ・エッグは、エッグ・コンセプトはそれ以前からすでに存在していたものの70年代前半にはなかなかのヒット作になった。
で、ずいぶん若い頃からスキップさんと付き合いがあってシェイプのキャリアもスタートしてスティーブ・リズからフィッシュも学んでいたリッチ、スキップのエッグに乗ってすぐに好きになった。
ある時期、リッチはスキップとリズと3人でエッグのデザイン・アイデアをよく交換していて、そんなある日リッチはエッグに2フィンセットアップを思いついた。
それは言うまでもなく、フィッシュのデュアルフィンでも無いし、いわゆるツインフィンでも無いコンセプト。
つまりそれは現在、デュアル、と呼ばれるコンセプト。
リッチが作ったその時の2フィン・エッグのハイライトは彼曰く、すごくいいリッピングだったのよ!、と。
そろそろお分かりでしょ?
数年前にリッチが改めてリリースした、リッピング・エッグ、そのコンセプトはその昔すでにその時に到達していたんですって。
でもね、つくづつ思うのはですね、"デュアル"は今、多くはないけれど知られつつあるしひとつのデザイン・カテゴリーとして受け取られているけれど、ダブル・ハピネスとリッピング・エッグの2つのモデルで届けるPAVELのそれは実は同じデザイン・カテゴリーではなくて唯一のデザイン。
2本のフィンセッティングの幅が広いとか狭いとか、そんな話じゃぜんぜんなくてです、ね。
