Fantastic Acid, 11'0" V-Bottom
2024.07.16

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ファンタスティック・アシッド、今年はこんな板も製作中です。 実は昨年もこのVボトム・11'0"を1本、カスタムで製作しました。覚えてくれている人もいるでしょう。

それがあんまり素晴らしかったので、今年はひとひねりしてまた1本。
今年はカスタムで、12フッターのパーレメンティア・ハル・グライダーのオーダーも製作中で、それは少し前にも紹介しましたね。

この板、EPS x エポキシグラスの1本です。
ブランクスはUS BLANKS / 12'1" です。ものすごくデカいブランクスでプランしたデザイン&シェイプとボリュームに十分対応できるもの。
そのどでかいブランクスのロッカーとフォイルプロフィールをリバースで使って、それを前提にウェッジ・ストリンガーでスペシャルオーダー。

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つまりどういうことかと言うと、ファンタスティック・アシッド・Vボトムのとても特徴的なレイアウト、ちょっと大袈裟に言えばロケットのようなカタチを機能的にも強調するプランです。
アウトラインを見るとお分かりのように、頭が小さくてお尻が大きいカタチ。それだけならたとえばPIGもそうなんですが、Vボトムは基本的にテールエリアのボリュームも大きくて、ただしボード後半2/3にはとてもディープなVEEも持つことでそのボリュームとの釣り合いとこのモデルならではの唯一のターンを生み出しています。

で、こいつは11フッターです、そのボリュームとフォイルバランスをさらに強調するためにリバース・ウェッジストリンガー、と。
このブランクス、12'1"のテール(ホントはノーズね、リバース・逆さま使いですから)1フットをバスっと切り落として、ブランクス本体のテールはノーズになるというわけです。
クルマのキャリアに乗っけたこのブランクスを見てもらうと分かりますね、クルマ前方が本体のノーズです。
1フット切り落としてテールの余分なキックを除いて、ノーズはフラットに近いデッキロッカーを取り出す、と。

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特大SUPも削れるブランクスですからプランシェイプだけでものすごい量のフォームダストが出ます。
しかもそのプランシェイプだけでとんでもない量のカット(シェイプです)量がありますから、プランシェイプ時に使うプレーナーはエムズにキープしてあるリッチ・パベルの膨大なツール群の中からBIG HITACHIを借りて。
このプレーナーは今では見ることも無い特大で一走りでかなりのカット量をかせげます。

プランシェイプの後はトリスタンのいつものスキルに持ち替えです。

昨年の1本はトリスタンの勧めで同じVボトムでもトライプレーン・パネルのVEE。
で、今年のはあえてレギュラーのディープVEE。

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昨年の1本のオーダー主からはこの板のとんでもない波乗りを聞かせてもらっていますが、今年のこいつはおそらくものすごく面白い動きの板になることでしょう。

まだまだ巻待ちリストです。