モデル解説第3弾、フィッシュハルです。
カスタムオーダー御検討の参考にどうぞ。
*他のモデル過去ポストはこちら
11月14日・PROGRESSIVE MODERN HULL / プログレッシブ・モダン・ハル
11月15日・ANTISTATIC HULL / アンティスタティック・ハル
まずは参考に3つのサイズをご覧ください。上から、6'2" / 6'8" / 7'2"
このモデルのサイズレンジは6'弱〜8'弱です。それ以上あるいはそれ以下のサイズでのカスタムオーダーもご相談ください。
このモデルのサーフデザイン、波乗りのコンセプトはディスプレイスメント・ハルのフリーリフトとペネトレーションに、とてもポジティブなカービング性の高いターンを同居させたものです。
ですから例えばボトムターンをリリースする直後のリフトはハルそのもので始まりながら、同時にこのモデルの特徴であるツーテール・ツーフィンの働きがブレンドされます。
その時、波のシェイプとボトムターンの深さによってブレンドの割合感が変化するのが楽しい。
横に速い波をフェイスの中ほどから上に上げる振幅の浅めのターンではハルリフトを感じさせつつ、ツーテールの波側へとターンの抜けが移り、同じく波側のフィンのラテラル・フレックス(左右方向の積極的なフレックスバランスです)が明らかに加わり、すっきりしたスナップで板を飛ばします。
深い、あるいは深めのボトムターンで板をよりピッチ/ロール両方向に寝せることになれば、ドロップの大きさとその速さで板がヒットする水量はボードのボトム前半による排水がディープなベリーならではの全方向的な状態。その排水動性はターンがリリースに切り替わるとボード前半をリフトさせる動力に置き換わります。
同時にその流れでツーテールへの荷重はほとんど波側のテールに託され、テールとフィンのターン弧に対する3Dなねじれモーメントが強まり強い角度と速さでトップに向かうことになります。
そこにもカーブ感を強く感じさせるところはこの板の楽しみの一つです。
トップあるいは到達するハイラインでは当てるというよりも上がるスピードと勢いを生かして、大きく先に伸ばすか、カービングの先へと深く回り込む失わない速さが大特長です。
そしてこの深い切り込みによる長いツーテールとテールエンドのミニラウンド形状は、テールが持つフレックス性とそれが生むボード後部に起こすツイスト性、大きなアスペクト比のフレックスフィンのティップエリアの深いラテラルフレックス、それらと組み合わさることでターン全般をしなやかさとなめらかさでまとめる高速デザインになっています。
そのキャラクターにフィットさせて、レールは(ボリュームの与え方はカスタムあるいはストックでも、各ボードによって変化させることが可能です)、入りが積極的でありつつ歯切れの良い反発と両立させたフォイルを用いています。
このようにポジティブなターン指向、それもとてもカービング性の高いターン性をハルライディングの中に高い比率で取り入れるという波乗りコンセプトが、アシッドのフィッシュハル。
当然ながらボトムデザインはノーズからエントリーへのディープなベリー、センターを抜けると通常ならテールから迎えにくるフラットパネルと合流しますが、フィッシュハルではそのフラットパネルは穏やかなパネルからテールに向かってスライトコンケーブが施されます。
コンケーブが明瞭になるのはほぼ左右各テールに入るエリアからで、この配置がターンでの両サイド各テールのフレックス性を後押しします。
*動画はこちら
FINS_FLEX.MP4
フィンもすでに説明したようにベースが長くハイトが低いアスペクト比、さらに動画でもみられるようにとレール側がえぐられたティップエリアの左右方向に強い深いフレックスが特徴です。
このフィンテンプレートとフレックスパターンはボードそのものにデザインされた、ターンにおける3D捻れモーメンタムに同調したデザインで、このモデルでは一択のフィンでグラスオンのみで製作されます。
グラスオンフィンはトリップなどでのパッキングが気になるものですが、ハイトが低いこともあって実際には安全にパッキングできます。
フィッシュ・ハル、こんな感じの板です。
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