PAVEL Beetle
2020.12.17

これ、私のお気に入りのビートルです。今朝はこれ。

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リッチはこのモデルをリリースする時に基本的にアウトラインとロッカー・プロフィールを共有しつつ、ボトムデザインとレールフォイルにいくつかのバリエーションをローンチしました。

ビートルのコンセプトは現在では色々なシェイパーが取り組んでいますが、アウトラインのイメージは近くてもそれぞれのシェイパーによってけっこうサーフデザインには違いがあります。

ずいぶん前に紹介しましたが、もともとは60年代終わりにウエイン・リンチが映画レボリューションの中で乗ったことで知られる、ピギーなアウトラインがインスピレーションの元。

私たち日本のサーファーにとってアベレージな波のコンディションを念頭に、このコンセプトの波乗りをイメージしてみましょうね。
ピギーなアウトラインですからテールエリアにカーブが集中し、主に穏やかなロッカーと組み合わされることもあり、滑走性や速さ、グライド性に有利になります。
一方、テールエリアに集中するカーブは比較的テール寄りのスタンスで、板の長さに対してクイックな孤のターンが持ち味になります。

ですから波の速いところではダウンザラインや前に出る速さに優れて、セクションでのターンはクイックに板が上がるし、トップを素早くリリースする、と。

みなさんもこのコンセプトの板に乗るサーファーが、掘れたいいシェイプの波で洒落た波乗りをする動画なんかをご覧になったことがあるんじゃないでしょうか。

私がキープするこの7'10"ビートル、レールフォイルに特徴があります。
レールのピークは割と薄めでボリュームを控えたものですが、そのピークがアップフォイルされています。そしてその上がったピークがパリッとしたボトムにつながるパートになめらかなカーブが与えられています。
そしてもちろんアウトラインにカーブが集まるテールエリアではダウンピークになります。

これどういうことかと言うと、ボトムをより多く使って走らせている場面からターンへのトランジションのコントラストがあるのです。
つまり板の長さ・レールを長く使って走っているところからターンへ移り変わると、クイックな孤への切り替えが容易、と。
もちろんその性格はいい波ではより強調されますし、一方でこれは私たちがデイリーに遭遇する波、1本の波の中で割とスローピーなサーフェイスが多い波でもこのコンセプトのボードデザインではアドバンテージです。

このボード前半2/3ほどに渡るアップフォイルは、掘れたセクションではこの板独特なボード前部が割と細身のアウトラインに対してレールのペネトレーションが良く、ターンへ切り替える際のレールの外しやすさという両面を持っています。

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リッチ・パベルはいつでも、一つのデザインコンセプトの中にあるそのデザインの長所を、ボードのパートごとのデザイン・シェイプとちゃんと関連付けたものにします。
その結果、ああこのボードはこんな風に作ってあるのね!、という風に驚くことばかり。
だからモデルによって全然違うディテールを、たくさん発見することになるんです。
ほんと、飽きさせられません。


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