メリー・クリスマス、みなさま。
クリスマス・ネタをひとつ。
この板、ありゃあ何年だったか、もうずいぶん前のある年にクリスマス・スペシャルとしてデイル・ベルジーがリミテッド・エディションとしてリリースしたモデルで、本物の超貴重ボードです。
そういや、景色がクリスマスっぽいでしょ。
近年は巷、クリスマスの騒ぎもどうやらちょっと下火になっているようです。
よく考えりゃクリスチャンじゃない私たちがクリスマスをお祝いするのも面白いもんで、子供の頃はプレゼントがもらえてケーキが食べられるし、何だか大人もみん酒呑んで騒いでるにぎやか、みたいな感じでうれしかったんですが。
それにしちゃ、カボチャの祭りやチョコレートの日やなんてのがまだまだ騒ぎのネタになってるから、まあ祭りは難しいこと云わないで賑やかにやるのは日本の町人のめでたいところでいいじゃないか。
ところでこの板、デイルの生んだピッグのたくさんのバリエーションの中でも、最終洗練デザインと云える。
事はデイルの友人が所有する、ミントコンディションのベルジー・シェイプ・1963年製の板にデイルさん自身がインスパイアされたのが始まり。
01−63、ナンバーが1本目のそれ、63年のオマージュを表しています。
その62年のオリジナルを友人のところで久しぶりに見たデイルさん、この板をアップデートした板を限定で造ろう。
デザイン・シェイプの各部を整えて、見た目はストリンガー・レイアウトから真っ赤なレジンパネルもそっくりそのまま、20本だけ造るぞ、と言い出した。
最終的には12本に限定数を減らして、実はそのすべてが日本に渡った。
というのはね、その話が出た瞬間にエムズの私が、#1 〜 #12 までキープしちゃったから。
途中でデイルさんが製作本数を打ち切ったのが、ちょうどその12本までシェイプした時だったワケ。
VELZYらしく時代を超えてきた本物のクラシックそのものであり、自身が生んだ名作ピッグを磨き抜いたカタチ。
今は求め得ないクラークのクラシック・デンシティを、1インチのバルサとナローオフセットの1/4インチレッドウッドで3ストリンガー。
マホガニー・コアのVELZY LIMITED "D" フィン。
8oz. ボラングラスはデッキにラージパッチも奢って、分厚い真っ赤なレジンパネル。
堂々としたリアル・クラシックです。
ちなみに現在ユーズドボード・コーナーにストックの、VELZY 9'10" 63model はこのリミッテッド・エディションの各部のシェイプを変えてレギュラーモデル化したものなんです。
近々くわしく取り上げてご紹介するつもりですが、デイル・ベルジーはたった2種類だけリミテッド・エディションをリリースしています。
サーフィン、自由なものだからどんな板でどんな波乗りでも楽しむが当然。
その一方、ロングボード・サーフィンにおいては、VELZYはモダン・サーフィンのオリジンそのもの。
現代のロングボードを作ったその人・そのデザイン。
そういう板で波乗りするのはロングボード・サーフィンの真髄だよねえ、ちょうど昨日は英進ともそんな話をしていたところでした。