ファンタスティック・アシッド通信 2026来日製作についても
2025.11.29

昨晩、トリスタンとしてはちょいと久しぶりにメールが届いた。いろんなニュースが書かれていたけれど、私としては最高に上がったのはついに彼はスマホを手放して普通の携帯に変えたっていう話。日本で言うガラケー?、たぶんそういうの。
つまりSNSとの訣別。

私も色々とやりたいことや変えたいことがあるんだが、トリスタンの電話のそれ、私もいつもいつかそうしたいと思ってるから羨ましいったらありゃしない。

そしてトリスタン、今年1年通じて発行し続けたファンタスティック・アシッド新聞、DU SURF SITUATIONNISTE、これを12月号をもって一旦休止して本にまとめ上げる段階に進むよ、という話。

この2つの話はやめる止めるではなくて、全くの進化。素晴らしい!

ところで今日はいつもより早いけれど、来年のトリスタン・モース/ファンタスティック・アシッド来日製作についてご案内します。

何度かお伝えしてきていますがトリスタンはディスプレイスメント・ハル専業ブランドである、自身のファンタスティック・アシッドを徹底的にそのデザイン・シェイプを高めて深めていくことを追求しています。
ですから来年の来日製作でもシェイプの本数やスケジュールをタイトにこなすことをせずに、受付本数を絞って更なる向上を目指します。

ですから来年の受付本数は12本から最大で15本となります。
来日予定は5月もしくは6月を考えていますが、ぜひお早目にご相談ください。


今日は、だからっていうわけではないんですし私にとってはいつものことなんですが、ここしばらく色々な板で波乗りする中でトリスタンのデザイン・シェイプする板たちにすごく感動させられていたので、近いうちに書こうと思っていた話をひとつ。

今日は二つの例をお話しします。それぞれ、巻き上がりとシェイプ上がりの画で。


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まず、ロングボードのピュアハル。サイズは確か、9'4"

ディスプレイスメント・ハルの不思議で独特な波乗りフィーリングを最も得やすいミッドレンジ・サイズの持つサーフデザイン的特徴をそのままロングボードサイズに展開するというコンセプトです。
これ、あるようでほとんど見られない指向です。

同じコンセプトの板はリッチ・パベルにもリクエストして、結果出来上がった板はマヒハルとしてモデル化しましたね。

で、ディスプレイスメント・ハルの若きリーダーであるトリスタンにリクエストしたそのアイデアでは、ファンタスティック・アシッドのど真ん中モデルであるラウンデットハルをロングボードサイズにスケールアップしてスピードハルのテールデザインをコンボするというもの。

この話は単に画(アウトラインのね)としてそういうのが描ければいい、などというものではありません。例によって。

ピュアハルは一見して華々しい凹みや出っ張りが見えず、しかも全方位に膨らみを持つように見える造形からなんとなくそのように見えるかもしれませんが、それらがパートとして独立した作用・働きをするのではなく連続・連動して波に作用するものです。
ですから本来はアウトラインやロッカーなどを写真の平面で見てその立体としての動きは見えません。
それなのにこうして写真でまずは、"カタチ"、を取り出してお話ししなきゃいかんというのもなかなか辛いけど。

そうしてこの形を見ていただくだけでも、実はとても大胆なレイアウトが隠れているこの形を見事に描いています、トリスタン。
もちろん波と自分の仕業によるにせよ、乗ればとろけるピュアハル感覚を、それもスケールアップで喰らわせられます。



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もう1本は今年オーダーして削ってもらった、パラレラーハル、サイズは8'2"とちょい長め。決まりはないけど。
昨年からフォイルのメニューに加わった、ナキリフォイル。
幅も厚さもアシッドとして平均的なもの。

どこから見てもそれぞれの、"カタチ"、の素晴らしさはもちろん、いろんなハルを食い散らかしてきた私にとってのベストな体験。
それはパラレラーだからとかいう、モデルを特定した話じゃありませんよ。

つまり、この"膨らみ"と"カーブ"の組み合わされた超調和がなされたトリスタンのハル。
ここで、今日のこのポストでお伝えしたかった、トリスタンの高めて深めての旅の話の実現が見えます。