PAVEL, Ripping Egg
2025.08.06

リッチ・パベルがダイナミック・デュオともリッピング・エッグとも呼ぶこのモデル、PAVELの豊富なエッグラインナップの中で、デュアル専用デザインです。
もちろん、アウトライン・ロッカー・フォイル・ボトムデザイン、それらの全てにリッチ・パベルの魔術。

起源を70年代にさかのぼるデュアルとはそもそも、2本のフィンを持つけれどシングルフィン、というまるで禅問答のようなコンセプト。
今、このコンセプトを追求するシェイパーはごくわずか。ですから、一般的に、という説明が成り立ちませんが起源に近いタイプのフィンセットアップに比べると、リッチのデザインは明らかに2本のフィンの間隔を広めにとってあります。
そうするとツインフィンと近くなるんじゃ、と思うかもしれないけれどこれが全然違います。

これが波乗りするとどういうところに現れるかというと、2本のフィンの間に抱える水とその流れの足ごたえを明確に感じながらそれを意識した操作。しかもPAVELのデュアルは抱えた水が重くない。それ、フィンにも、ボトムデザインにも技があります。
2本のフィンの間を抜けるその水をポジティブに利用する意識でターンとドライブをさせてやる。
そうすると、すごく速い!、だけでなく動きがパワフル。波のシェイプが恵まれれば波の上下の移動量の大きさに反映します。
なおかつパワフルでありながら板を操作するのに要求されるサーファーの側の力は過大ではなく、むしろいわば積極的な操作の態度なんである。

そだけにフィンのポジションは大事になります。
これはもちろんフィンボックスのどの位置が良いということではなくて、それぞれのサーファーのスタイルや好みによっての意。

このポイントはずいぶん以前に痛感していて私の好みのフィン位置を探し出していたのだけれど、今日しばらくぶりにこの板で波乗りしてそれを改めて意識させられた。
まあまあの1本にテイクオフしてあまりにも意識が抜けたままボトムに降りるその時、常に2本のフィンの間にはエネルギー源の水を抱えながら抜けているのに、私ときたらちゃんとそれを踏む意識が抜けてて、ボトムに向けたラインですらドライブするこの板の特長に備えていなくてバランス崩してヨレてしまった。
そんなだからその後のリカバリーもしくじっていいセクションを無駄にする、と。
こんなダサい事件で再認識。

その1件で目を覚まして(覚めきってないんだけど)そこからはもうちょいマシにやんなくちゃと。
風のうねりだからシェイプの無い波なんだけど、この板ならもっと波の下まで使えるのにそれに気づいたのは海から上がってから。
だって水はぬるいし、波待ってるだけで熱中症になりそうなんだもの、ってのはただの言い訳。
いつだって後で思いつくってのは波乗りの基本、私は、ね。

ちなみに今日のワックス(もちろん、エムズ・オリエント・オールナチュラルサーフワックス)選択はWARM。
水はぬるいけど、この少しだけ柔らかい感じが好き、だけどぜんぜんベタベタしないよ。
触り心地・踏み心地が硬い感じが好きなら、TROPIC。
ほんと、、いいですよ、このワックス。
まだの人はぜひ使ってみてください!
この暑さにもデロデロにならないです。

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