TANAKA surfboards, 7'4" Edge Swallow
2025.07.28

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以前紹介した友人のブランド、タナカ・サーフボードのエッジボード、7'4"・エッジスワローです。

しばらく前に田中氏から、乗ってみてくださいとお預かりしていたのですが、なかなかこれといった波と持ち出すチャンスが合わず1度だけまあパドルはしたわ、みたいな感じでした。
今日は湘南にもちょっと波があって、ここのところのオンショアのままではあるものの、朝のうちの結構弱まった時間に1時間ほど波乗りできるチャンスがあったのでコイツで。

ここしばらくはちまたでもエッジボードの話題もかなり沈静化していますが、エムズはエッジボードのプロジェクトが始まった当初から何人かの製作者の板をさまざまなバラエティでお届けしました。

"よく出来た"エッジボードは特有の機能的メリットとでもいうべき特長を備えるものですが、多くのバラエティを試す中で一つの傾向を発見しました。
それはプラットフォームやサイズを展開した場合でも、波乗りの感触がわりと似かよったフィーリングになるという事です。

これはネガな意味ではなくて、上で言った機能的メリットがそのままこのデザインの波乗り感覚の強い支配性になっているという感じ。
ですからもちろん私も含めてよく出来たエッジボードを手に入れた皆さんからのフィードバックは良好である一方で、エムズがお届けしているような様々な感触・フィーリングがデザインされているそれぞれの板のバラエティを楽しんでいるサーファーからは、独特の機能性自体がみなさんのクイーバーの中での存在になってるといったリポートをいただくことが多いです。

さてそんなわけで私の場合も何本かのエッジボードは、思いついた時にたまに乗ると言った登場になるのですが、今日のこのタナカ・エッジスワローはそのちょいと久しぶりのエッジっていう感じちょうど良い今朝でした。

ただし、嬉しいことにこれまでエムズと私が扱ってきているエッジボードとの面白くて新鮮な違いを発見したので報告です。
以前紹介した時にもそのデザインの特徴をお伝えしたのですが、ボトムにインセットされるエッジボード部(つまりこれ、説明上ではボトム側にもういっちょの板がレベルを違えて張り付いてるといった風に聞いていただくとわかりやすい)の面構成の意図とその作用にとてもおもしろい個性がありました。

ほとんどのエッジボード(ボトムにインセットされたパートのことです)で何かしらのコンケーブが色々なレイアウトで用いられていて、それそのものがプラットフォームに対してタイトなエリアに収めてあるのですが、エッジに囲まれたそのエリアはプレーンとリフトの主役として働きます。

だからこそ言ってみればスラスターと共に発達したタイプのコンケーブによってプレーンとリフトを得るという構造が定番化するし似かよった感触の元になっています。
例えばエントリーにわずかなベリーを置くなどのトライはあるもののプレーンからはコンケーブに頼ることになります。

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で、このタナカ7'4"はそのエッジのインセットがノーズからダブルコンケーブというよりも、明確なVEEパネルの双方にコンケーブが施されているところに特徴があります。
テールに抜けるまでその基本が通されますが、エリアによってそのVEEの深度が的確に変化させてあります。
もちろんその変化はロッカーとフォイルと同調したデザインであるはずです。

今朝キャッチしたまあまあの波(スローピーなんですけどね)では、さっそくそのデザイン性がわかる動きと感触をチェックできました。
つまりレールの出し入れとアップダウンの操作に動きの反応が速くとても軽い。これがちょっと特筆レベルでした。

板そのもののプレーンもたいへん速く、フォイルされたテールの見た目通り滑らかで切れる。
ここでもインセットのセンターに通るもう一つのエッジが働き、プレーンにエクストラを加えています。
だからテイクオフの滑り出しの早さ・速さとその初速にも効いてます。

今までに色々なエッジボードを楽しんでフィンもあれこれとコンボしてきていますが、私はスピードフィンがマストなので今日もやっぱりこのフィン。
縦のフレックス成分が多いこのフィンは、この板のインセットのデザインと特長にもぴったりでした。

トータルにはもちろん、よくできたエッジボードの特徴にピッタリ収まるキャラクターですが、そのフォーミュラにとてもフレッシュな別の選択が加わったと感じました。

ちなみに、タナカ・サーフボードはエムズでの取り扱いが始まりますので、お問い合わせ・ご相談もお気軽にぜひどうぞ。

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