ハンプレス・ハルの、リポート。
2016.11.20

今年の来日シェイプで生まれたニューデザインのひとつ、PAVEL Humpless Hull / ハンプレス・ハル。

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前にも紹介しましたがこの名前、コブ無しハルみたいな感じですが、多くのハルに見られる機能的デザインからくるSデッキのコブを持たせずに、リッチらしく超ディープなハルをデザインしました。

いつもリッチは日本にやってくると私に、何かアイデアある?、って感じに訊いてきます。
PAVELボードを楽しむサーファー達からの言葉などから、いつもいろいろなヒントをもらって私はあれこれと伝えます。

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ホントにたくさんの話をしますが、そんな中にあった具体的なリクエストがこの板になりました。
すごくディープなハルを持った、小さなレールのハルを創ってよ!
この小さなレール、ちゅうところはトリッキーでしてね、薄いと言えばそうなんだがよくあるピンチーなレールというアイデアではない。
現場では小さいイコール・ピンチではなかったりもするからです。

なにしろ、小さなボリュームを小さくしたレールだけど先っちょはとんがらせない。
少しの操作に敏感だけど、ガバッともいけるし、それを少しづつでも操作できる。
ここ、ピンチーなフォイルだと少しの操作がとても難しくなるからね。このハンプレス・ハルのレールのように小さい(薄い)けどピークにカタチを残すと、操作の幅が広いだけでなく戻りのレスポンスもいい、と。

そしてディープなハル。
これはつまり、ストレートにどっぷりとハルフィーリングを強調しようという直球。

それでもリッチさん、ただ者ではないのでね、そのボトムデザイン・シェイプはとてもダイナミックな面とカーブが仕込んであるのは、ボトム写真を見てもらうとけっこう感じていただけると思います。

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これ、ここがどうしてアソコがどうして的な説明は省きますが、もうドラマチック!
同じPAVELのMONOが笑いが止まらないスーパーファンな先進宇宙系ハルなら、このHUMPLESS HULLは見かけ洒落地味で、ハンドル握ってアクセル踏んでるライダーには超ダイナミックなフロウ。

この板、下ろしてからやっとこちょいといい波で乗ることができたのでリポートします。
すごく速い・ウルトラスムース、はリッチの当たり前。まったくどこにも、引っかかるような場面も無し。

リッチへのリクエストで望んだとおり、とてもディープなハル感触は想像を超えてたっぷり。
一般的によく出来たハルはターンのまるで吸われるような上がり方は特に魅力ですが、先に伸ばすようなターンでの伸びた後のさらにフリーなフロウに驚きました。

この様子だと、いい波やもうちょいパワーのある波だとすごいことになりそうです。
それはまたの波で期待しときます。

この1本目はあえてややウェイトのあるボラングラスで、スモールラップで巻いてみましたが、ライトな番手のフレキシブルな織りのグラスで巻くのも、フレックスを強調してかなり良さそうです。

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デッキのスモールダイヤは、こんな小さな飾りだけど、レジンピンで3Dがナイス。
カットでこんな風にちょっとしたファブリックのインレイも有りかと。