
ご覧の通り、FUTUREフィンボックスシステム用のウッドフィンです。
ちょいと事情に詳しいサーファーは知っての通り、FUTUREに適応するウッドフィンはありません。
なぜか?
その答えはですね、ボックスに収めるフィンベースとフィン本体部にあらかじめそのフィンにデザインされている角度が付けられているからなんです。
シンプルなコンポジットから、ハイテク素材まで、通常販売されているFUTURE適合フィンは少なくともフィンベースとフィン本体部を一体で製作する"型"を用いることによって作ることができます。
ところがウッドフィンということになると、その角度を削りだすか、あるいはウッドパネルの積層版を製作する時点で正確にベース部だけにそのフィンデザイン固有の角度を付けるしかありません。
これはですね、技術的には可能なんですが、とても高い精度と技術が必要なだけでなく、手間が恐ろしくかかります。
実は我々、ずいぶん以前に、確か8〜9年前だったと思いますが、カリフォルニアのウッドフィン製作家に依頼してこのプロジェクトにトライしたことがあります。
とても高い技術を持った製作者でしたので、品物自体はとても良いものができることはできたんです、その時。
ところがですね、どえらい手間がかかるものであきらめざるを得なかったわけです。
手間、つまり技術的・作業的なことはもちろん、ものすごく時間がかかるプロダクトなのでそのコストと価格はとても釣り合うどころか売り物にできる値段じゃ作れない。
それがFUTURE適合フィンにウッドフィンが存在しない理由です。
(バンブーをコアに入れたものは別です、あくまでウッドの性質と軽さを活かすウッドフィンです)
じゃ、フィンベースとフィン本体がストレートに設計されているFCSならできるじゃないの、と思いますね?
ところがFCSでは、あのフィンをくわえる足が小さいのでとてもじゃないがウッドというマテリアルで折れ強度が得られないわけです。
これがFCSでもウッドフィンが見当たらない理由です。
私たちはここ3年のPAVEL山王の製作で、フォイル精度とフレックスパターンを完全に両立しコントロールできるとても特別なグラス積層版からそれぞれの板用にワンオフ製作するグラスフィンのグラスオンを採用しています。
これまでにもオーダーいただくみなさんからマリンプライ・ウッドフィンの要望もありましたので、来年から一部に採用する準備をしています。
実際には山王メイドのグラスフィンはずば抜けて理想的なフィンであることから、これからも主役であることには変わらないでしょう。
一方でね、私たちがずっと求め続けていたカテゴリーにこれほど調子のいい板をもっと楽にトリップに持ち出したい、という要求に妥協無しで応えられないかというハードルがありました。
もちろん今までも採用しているように、FCSでもFUTUREでも汎用のフィンを利用すれば問題無しにオンオフ・フィンのPAVELをオーダーいただけます。
で、PAVELボード本体と同じクオリティを求めるとこうなる、というのが今日お初で紹介するこのFUTURE用カスタム・ウッドフィンです。
そしてこれはPAVEL山王ボードに欠かせない、スピードダイアラー・クアッドです!
今日紹介するこの写真はファイン・チューニング前のものですが、グラスカバーリングがされていないのが写真からもお分かりでしょう。
グラスカバーリング、このカスタム・ウッドフィンには必要が無いのです。
積層版製作と特別な処理によって、カバーリング無しで防水も実現しました。
とても精密なプライウッド積層版から自在にフォイルされるので、ウッドだけでフレックスパターンをフォイルするまったく新しいウッドフィンです。
そしてグラスを一切使用しないので、ウッドフィンで実現できる最軽量フィンになりました。
そしてPAVELのクアッドを気楽にトリップに持ち出せます。
もともとマリンプライウッドはその名の通り、(どちらかというと、ね)小型船舶用のプライウッド・マテリアルですから軽量ですが強度と木そのもののクオリティ・グレードを追求したものではありません。
このPAVEL山王に採用するFUTURE用カスタム・ウッドフィンは、軽さと強度、そして木としてのグレードも求めた結果、例えばこの写真のものはウォールナットとメイプルを組み合わせたプライウッドです。
ちょうどそれぞれのフィンのフォイルセンターに来るようにプライ時点で配置されたメイプルがフィンの輪郭を見せているとこなんか、すごくニクいんですけどね。
近日、PAVEL山王用に販売開始します。
もちろん、PAVEL 2016カスタムオーダーで同時オーダーいただけます。
いつでもご相談ください。
















